デジタルカメラ

可動式モニター

角度を調整できる背面モニターを可動式モニターと言います。可動式モニターを採用しているミラーレ一ス眼カメラは全体の約80%あると言われ、モニターを動かせるのはミラーレ一ス一眼カメラの標準的な機能になっています。
「可動式モニター」では、これらの被写体をレンズ交換式のミラーレス一眼カメラで撮影するときの条件や機材について記述しています。 可動式液晶モニター・ミラーレス一眼カメラ

可動式モニター

固定式モニターはボディの堅牢性や小型化にはメリットがありますが、可動式モニターが便利なのは、ライブビュー映像が見やすくなるようにモニターの角度を調整できることです。目線よりも高い位置にカメラを構えるハイポジションや、腰よりも低い位置で構えるローポジションでも、無理のない体勢から自由なアングルで撮ることができます。
可動式モニターの種類は大きくバリアングル式とチルト式に分けられます。

バリアングル式

バリアングル式は、最初は下側に開くタイプでしたが、最近は背面モニターをカメラの左側に開いて上下方向に回転できる方式が主流です。オリンパスのミラーレス「OM-Dシリーズ」の上位モデルや、キヤノンのフルサイズミラーレスなどが採用しています。
バリアングル式のメリットは、モニターを開いた状態のまま上下方向に回転できるのでモニターの可動範囲が広いことです。最新モデルではほとんどが上方向約180°/下方向約90°(もしくはその逆)まで動かせるので、アングルの自由度が高く、地面すれすれのローポジションから頭の真上で撮るようなハイポジションまで、モニターを見やすい角度に調整できるようになっています。180°可動に対応しているので、モニターをくるっと回転して自分撮りをすることも可能。加えて、左右方向の角度も調整できるので、横位置だけでなく縦位置でもハイポジション・ローポジションに対応できるのもバリアングル式のメリットです。
デメリットは、横に開いてからモニターの角度を調整するという2段階の操作が必要なこと。モニターを閉じた状態からだとシャッターボタンを押すまでにどうしてもワンテンポ必要になり、撮りたいと思った瞬間にすぐに対応しにくいところがあります。
自分撮りを含めてあらゆる角度から撮れるので、静止画だけでなく動画の撮影にも向いた方式となっています。

チルト式

チルト式は、背面モニターを引き出すように操作して上下方向に動かせる方式です。エントリー向けのミラーレスでは上方向のみというものもありますが、多くのモデルは上方向・下方向の両方に角度を付けられるようになっています。ニコンやソニーのミラーレスが採用していて、2020年4月時点ではバリアングル式よりもモデル数が多くなっています。
チルト式の使いやすいところは、モニターを閉じた状態からワンアクションで操作できることです。いったん横に開く必要があるバリアグル式と比べると、モニターの角度を素早く調整することができます。ファインダーとの相性もよく、ファインダーを覗いていてカメラのポジションを変えて撮りたいと思ったら、モニターを引き出すだけですぐに対応できます。さらに、レンズの光軸上でモニターを動かせるのもチルト式のポイント。撮影者の視線と光軸にズレがない(少ない)のでフレーミングがしやすく、特に被写体に正対して撮る場合に構図を追い込みやすくなっています。
デメリットは、バリアングル式と比べてモニターの可動範囲が狭いことです。自分撮り対応のモデルは上方向もしくは下方向に約180°動かせるものがありますが、多くのモデルは可動範囲が上方向約90°/下方向約45°までになっていて、バリアングル式ほどの自由度はありません。エントリー向けの一部モデルには上方向のみというものもあります。また、構造上、縦位置では角度を調整できないのもバリアングル式とは異なる点です。
ただし、チルト式の中でも、3軸チルト式を採用する富士フイルム「X-T3」や、フレキシブルチルト式を実現したリコーイメージング「PENTAX K-1 Mark II」などであれば、縦位置でも光軸上でモニターの向きを変えることができます。
チルト式はバリアングル式よりもモニターの可動範囲は狭いものの、素早く操作でき、かつレンズの光軸上でモニターを動かせるのがいいところです。フレーミングに違和感がないので、静止画撮影に向いた方式と言えるでしょう。ハイエンド向けのモデルでは縦位置でもモニターを調整できるものが増えています。

チルトフリーアングル式

パナソニックのフルサイズミラーレス「LUMIX S1H」は、バリアングル式とチルト式を組み合わせたチルトフリーアングル構造を採用しています

ご紹介中のミラーレス一眼カメラの液晶モニター

ご紹介しているミラーレス一眼カメラの液晶モニターを評価する項目は、サイズ・解像度・可動性・タッチ機能の有無などです。液晶モニターの可動性は、可動しない機種・チルト式・バリアングル式の3種類あります。可動しない機種(非可動)は約30〜40%程度です。
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