ハンディのちから

ガーデニング&園芸

樹木・ハナミズキ

ハナミズキ(花水木)の生育環境

ハナミズキ(花水木)の生育環境には、「置き場」・「水やり」・「施肥」・「植え替え」・「剪定」などの管理が必要です。ハナミズキ(花水木)などの樹木を育てていて一番落胆するのは、突然に葉が枯れ落ちるときではないでしょうか。葉が枯れ落ちる原因は夏の高温多湿、乾燥、過湿、日照不足の4つがあります。
ハナミズキ(花水木)栽培のポイントは
  • 苗は丈夫な接ぎ木苗を購入する
  • 真夏の強い直射日光は株元に乾燥防止対策を
  • 長く伸びた枝や徒長枝には花が咲かないので選定する
です。

ハナミズキ(花水木)の置き場

ハナミズキ(花水木)は日当たりの良い場所を好みます。植え付ける場所は西日の当たらない場所で、午前中いっぱい日光が確保できるような場所が理想的です。
ただ、乾燥に弱いので、真夏の直射日光が照りつけるような場所に植え付ける場合は、株元にワラやチップをを敷いて、できるだけ乾燥しないように対策します。
耐寒性は強いでので特になにもする必要はありません。  
  

ハナミズキ(花水木)の水やり

ハナミズキ(花水木)は完全に水切れさせると夏に葉が落ちますので、鉢植えは土の表面が乾いてきたら、鉢底から水が流れ出るほどたっぷりと水を与えます。地植えは植え付け直後にたっぷりと与え、その後も乾くようなら真夏は水を与えます。冬は乾かし気味でかまいません。
水やりは午前中に行います。  

ハナミズキ(花水木)の施肥

ハナミズキ(花水木)の肥料は樹木の根が休眠状態に入っている冬の間(11月下旬~2月)に、1年の成長の元になる元肥あるいは寒肥を与えます。開花後の5月下旬~6月上旬に、花後の樹木の体力回復のための肥料としてお礼肥を与えるのも忘れずに行うと樹木に疲労が残らず元気に育ちます。 庭木と同様に、 ハナミズキ(花水木)の肥料は樹木の根元ではなく、樹冠の外周すぐ下に穴を掘って施肥します。植木は基本的に枝が広がる大きさと同じように根が広がっていきます。

ハナミズキ(花水木)の植え付け&植え替え

植え付け

庭植えのハナミズキ(花水木)は自然樹形で育てると、広く枝を広げ、高さも8〜10mになり、一戸建ての屋根以上の丈にはなりますので、栽培場所をよく選んで植え付けます。ハナミズキ(花水木)の苗木の植え付けは12月~3月に行います。堆肥を土とよく混ぜ込んでおいて、軽く根をほぐした苗木を植え付けます。地植えは植える場所の水はけが悪い場合は川砂を混ぜておきましょう。植え付け直後は水をバケツなどでたっぷりと与えて苗木と土を馴染ませます。一度植えると植え替えの必要はありません。花は翌年には咲きませんが、早ければ翌々年くらいからちらほらと咲き始めます。

植え替え

庭植えのハナミズキ(花水木)は大樹になりますが、鉢植えにすると成長が遅くなり、少しずつ育ちます。鉢植えは根がいっぱいになったら一回り大きな鉢に植え替えます。水はけ、水もちともに良い土が適しています。鉢植えにする場合は赤玉土(小~中粒)6:腐葉土3:川砂1の割合で混ぜた土を使用します。
  

ハナミズキ(花水木)の剪定

若いハナミズキ(花水木)の枝はよく伸び勢いがあります。花芽の付いていない長く伸びすぎた枝や徒長枝などは、落葉している12月~2月に切り落とします。枝を切る際は必ず枝分かれしている付け根の部分から、花芽を残して切るようにします。丸みを帯びた花芽が枝先に確認できるので、その部分は切らないように注意します。ある程度自然に樹型がまとまるので、大がかりな剪定は必要はありません。 樹が大きくなってくると枝の伸び方がだんだんと緩慢になってきて、小枝に花をたくさん付るようになります。内側に向いて伸びる細かい枝は早目に切り落としてしまいます。また、株元から勢いよく伸びてくる蘖枝は、早めに付け根から切り落とします。

ハナミズキ(花水木)の繁殖

ハナミズキ(花水木)はタネまき、接ぎ木、さし木ができます。 タネまきは秋に赤く熟した果実を採り、果肉の部分を取り除いてキレイに水洗いします。それを冷蔵庫で保存しておいて2月頃に水はけのよい土にまいて、薄く土をかぶせます。花が咲く大きさの株になるには6~7年くらいかかります。
接ぎ木は3月頃が適期です。接ぎ木を行った株はしっかりと根付くまで全体を腐葉土や土で覆って乾燥を防ぎます。ハナミズキのふやし方としては、タネまきから育てた2~3年生の苗生を台木用の木として利用する方法があります。
さし木は6月頃に今年新しく出た枝を10cmくらいに切り赤玉土に挿します。挿し木は発根する確率があまり高くなく成長も遅いです。
  

ハナミズキ(花水木)の病害虫

ハナミズキ(花水木)の病害虫として、うどんこ病・テッポウムシ・ケムシ(アメリカシロヒトリ)があります。
新葉が開いたあと、梅雨どきにうどんこ病が発生します。
テッポウムシ(ゴマダラカミキリの幼虫)は幹の内部に入り込んで内部を食い荒らすのでやっかいです。株元におがくずのようなものがたまっていたら入り込んでいる可能性を疑いましょう。侵入した穴を見つけて針金を突っ込んで刺す、薬剤を注入して穴に蓋をするなどの駆除方法があります。
また、ケムシ(アメリカシロヒトリ)が葉を食害することもあります。
  • うどん粉病は胞子が風で運ばれ、新葉や新枝、蕾、花首に4月〜11月(特に5月〜7月、9月〜10月に注意)に発生します。「真っ白な粉をふいたような」状態ではうどん粉病が発生しています。
    うどん粉病は1回の薬剤散布ではなおりません。
    • 株から30cm位離した位置から、薬剤を株全体に散布します。
    • 1回の薬剤散布ではなおりませんから、1週間後にまた散布します。
    • 2回目の薬剤は1回目と違う薬剤を散布します。
    • 窒素肥料を与えすぎ軟弱化した紫陽花(アジサイ)には発生しやすいので、肥料管理を適切に行います。
    • 比較的高温で低湿度発生しやすいので、晴天が続く場合、葉水をかけるとうどん粉病の進行を遅らせることができます。
  • ケムシ(アメリカシロヒトリ)の被害は6~7月と8~9月に発生する。成虫が葉裏に卵塊を産むため、若齢幼虫が集団で巣網を張って葉を加害する。若齢幼虫は葉肉のみを食害するため葉脈の残った網目状の葉が局所的に残り被害樹の目印となる。幼虫はその後分散して旺盛に葉を食害するため多発すると樹が丸裸になることもある。
   
薬剤名: 画像: テキスト: 用途:
ベンレート水和剤 住友化学園芸 GFベンレート水和剤 0.5g×10袋 うどんこ病・灰色かび病・炭そ病・菌核病など広範囲に効果
スミチオン乳剤 住友化学園芸 スミチオン乳剤 100ml アブラムシ・スリップス・アメリカシロヒトリなど、各種の害虫に効果のある家庭園芸の代表的な殺虫剤です。
トップジンMペースト 住友化学園芸 トップジンMペースト 100g 剪定・整枝時の切り口、胴枯病などの病患部を削り取った後の傷口に塗るペースト状の殺菌剤で、病原菌の侵入を防ぎ、枯れ込みを防止し、切り口の治りを早めます。
  
ハンディのちから:ハンディ生活にちから(力)になる応援情報サイト内の画像・素材を
無断で複製・転載・転用することはご遠慮ください。
Copyright(C)2005.ハンディのちからAll Right Reserved.