ハンディのちから

ガーデニング&園芸

洋ラン・胡蝶蘭

胡蝶蘭の栽培

「胡蝶蘭の栽培」では、胡蝶蘭の・栽培カレンダー・栽培のポイント(胡蝶蘭の春の管理・胡蝶蘭の夏の管理・胡蝶蘭の秋の管理・胡蝶蘭の冬の管理)・温度と開花時期情報を提供しています。  
  

胡蝶蘭の栽培カレンダー

胡蝶蘭の置き場・胡蝶蘭の水やり・胡蝶蘭の施肥・胡蝶蘭の植え替え・胡蝶蘭の病害虫対策などの栽培カレンダーはつぎのとおりです。 胡蝶蘭の栽培カレンダー  

胡蝶蘭の春の管理(3月~5月)

置き場;カーテン越しなどの薄日が半日程度日照がある場所で、夜間は温度が15℃以上の場所が最適です。
水やり:水ゴケなどの植え込み材料の表面が乾いたら与えます。少し乾燥気味の管理で大丈夫です。目で見て決めるのではなく、必ず指先で触り、乾き具合を確認してから与えます。
肥料;6月から根を傷めやすい油かすなどよりもラン用液体肥料を1回/週の頻度で施肥します。根が張っている株の場合、粒状の化成肥料を併用します。
花茎切り:胡蝶蘭(コチョウラン)はステムの6~7節目に花が咲きます。花が終わる頃花茎切りを行いますが、2つの方法があります。葉数が少ない小さい株は株元で切って回復をはかります。葉数が多い大きい株はステムの1/3くらいのところで切りますと、残されたステムから短めのステムが伸びて3~4輪の2番花が咲きます。しかし、品種によって又は温度の管理で茎に新しい株(高芽)が出来ることが稀にあります。高芽の葉が3~4枚になったら、ステムから切り離して小さい鉢に水苔で植え込みます。
植え替え:新芽が伸びていれば植え替えることができます。鉢の種類は 素焼き鉢で腰の低いものが望ましいですが、水やりの頻度などを考慮すると化粧鉢でもよい。また、鉢は少し小さめの方が生育が良くなります。鉢から株を抜いたら古い水苔はできるだけ取り、株の下から新しい水苔をていねいに詰め根が鉢の回りに回るように柔らかめに植え込みます。外に出ている去年の根は外に出したままにします。植え替えた後、2週間くらい水を与えません。
その他:4月、成長期になると白い新根が盛んに伸びはじめます。根の先端は緑色で鉢の外へもはみ出します。

胡蝶蘭の夏の管理(6月~8月)

置き場;室内では風通しの良い、5時間以上日光の当たる場所に置きます。屋外の場合は50%~70%遮光した所に置き、5時間以上日光に当たる場所の置きます。置き場は地面から60cm以上離して雨除けのビニールの上に遮光ネットを被せます。屋外に出せる時期は最低温度が18℃以上になってからです。
日照条件による生育の違い:日照が十分だった株は葉が水平より上向きに広がり、葉の色つやもよいですが、日照が不十分な環境で育った株は葉がだらりと垂れて、葉の色つやも悪い。
風の当て方にも注意:胡蝶蘭は自生地では樹木に着生していますので、新葉が伸びるときには葉裏に風が当たることを好みます。成長期には鉢の間隔を開けて置くと、夜風が葉裏に当たります。適度な日照と葉裏に当たるそよ風によって花数も増えます。
水やり:胡蝶蘭は葉肉が厚くなった部分に水を溜めていますが、この水は花芽が伸びるときに、花茎に回される水です。従って、成長期に間にこの水がしっかり溜められるような水やりをする必要があります。朝晩注意して確認し、乾いたらすぐに与えます。目で見て決めるのではなく、必ず指先で触り、乾き具合を確認してから与えます。
気温が30℃以上になった夕暮れ(太陽が水平線に落ちた後)に、葉を濡らす程度(株元に水が流れる状態では多すぎます)の葉水を与えて温度を下げることは有効です。
肥料;ラン用液体肥料を1回/週の頻度で中秋まで施肥します。施肥の開始時期は新しい葉の発生を待たずに、新根が1cm~2cm伸びた時です。真夏は施肥しません。
葉が短いタイプの胡蝶蘭には、葉が少し長く伸びる傾向がある油かす系固形肥料を2回与えます。葉が長いタイプの胡蝶蘭には、化成肥料系固形肥料を1回与えます。 その他:株の中心の葉の中から新しい葉(新葉)が伸びて成長します。ナメクジ、カイガラムシ、軟腐病、黒斑病予防を行います。
  

胡蝶蘭の秋の管理(9月~11月)

置き場;最低外気温度が15℃以下になる10月頃に室内に入れてガラス越しの直射日光に当てます。鉢を移動するときに、株全体の成長具合を確認します。葉裏や葉の付け根に害虫やごみの付着がないか確認し、あれば水を含ませた柔らかいガーゼで拭き取ります。
その後、最低外気温度が10℃以下になったら、室内温室などに入れて来春まで栽培します。
水やり:水ゴケなどの植え込み材料の表面が乾いているときのみ、午前中に与えます。目で見て決めるのではなく、必ず指先で触り、乾き具合を確認してから与えます。
肥料;与えません。
鉢増し:春に植え替えができなかった「鉢が小さくなった株」は9月に鉢増しを行います。鉢が大きすぎると、鉢増し後の生育が悪くなりますので、葉の先が鉢の縁からかなりはみ出るくらいの鉢に植え込みます。
その他:10月になると生長が止まり、翌春株元(2枚目の葉の付け根)からステムが発生します。新葉に離層が出来て温度が20℃~24℃になると花芽が温度だけで分化します。

胡蝶蘭の冬の管理(12月~2月)

置き場;室内の暖かい場所に置きます。日中はガラス越しの風通しがよく日光が当たる所に置きます。夜間も最低温度が15℃以上あれば冬でも成長し続け、最低温度が18℃以上あれば冬でも開花します。温室で育てる時も加湿して遮光して内気扇などを使って通風をよくします。通風が悪いと軟腐病になって腐る事があります。温室で育てると生育期間が長く、葉の数も多く花つきもよくなって有利になります。温度設定は夜間は約18℃、昼間は約20℃がよいでしょう。
水やり:水やりは乾かし気味にする方が株を弱らせずに越冬できます。1ヶ月程度なら水を与えなくても枯れることはありません。目で見て決めるのではなく、必ず指先で触り、乾き具合を確認してから与えます。
肥料;与えません。
その他:早いものは4月下旬から咲き始めます。支柱を立ててステムを立てます。支柱は早めに立て、延びるに従いクイックタイ等で8の字に止める。午前中シリンジ葉水を与え保湿をし、つぼみが出てきたら特に保湿に注意します。  
  

胡蝶蘭の開花管理

胡蝶蘭の開花中の管理

置き場;カーテン越しに日光があたり、温度が15℃以上が保てる、 風通しの良い場所に置きます。
水やり:水ゴケなどの植え込み材料の表面が乾いたらできるだけ午前中に与えます。

胡蝶蘭の開花後の管理

胡蝶蘭は花が終わったら花茎を生え際から切り、来年に備えます。
株の寄せ植え鉢は、1株につき1鉢に植え替えます。新芽が伸びていれば植え替えることができます。鉢の種類は 素焼き鉢で腰の低いものが望ましいですが、水やりの頻度などを考慮すると化粧鉢でもよい。また、鉢は少し小さめの方が生育が良くなります。鉢から株を抜いたら古い水苔はできるだけ取り、株の下から新しい水苔をていねいに詰め根が鉢の回りに回るように植え込みます。外に出ている去年の根は外に出したままにします。植え替えた後、2週間くらい水を与えません。

胡蝶蘭の温度と開花時期

自然栽培の胡蝶蘭の花芽が出てくるのはおおむね12月頃です。これが伸びて開花する時期は通常春から初夏が多いのですが、冬期間中、夜間の温度が20℃以上・湿度を60~70%の環境で栽培すれば2月頃開花します。また、胡蝶蘭は最低15℃で冬越しすれば1~2月頃に開花、最低10℃で冬越しすれば3~4月頃に開花、最低 7℃ で冬越しすれば5~6月頃に開花 します。  
  

胡蝶蘭の病害虫

胡蝶蘭の害虫はナメクジ、カイガラムシ、病気は軟腐病、黒斑病などがあります。早期に予防して、大切な胡蝶蘭を守りましょう。
  • カイガラムシは濡れティッシュや、歯ブラシなどで優しくこすり落としましょう
  • ナメクジは光沢のある白い粘液の這い跡が特徴。夜間に花弁や若い葉を食べる食害性害虫。植物体の柔らかい部分、花弁、新芽や若い葉を好んで食害します。食害された部分は穴が開くため、せっかく咲いた花がだいなしになり、年1回しか咲かない洋らんなどでは特に被害は重大です。
  • 黒斑病は健全親株からの無病苗を定植し、マルチ等により土壌中の罹病残渣からの病原菌の跳ね上がりを防止する。常発地では定期的な薬剤散布を行う。
  • 軟腐病は傷口から侵入するので、葉をかじる害虫を防除したり、芽かき、切り花のときも、なるべく乾燥した天気の良い日に行い、傷口がすぐ乾いて固まるようにします。細菌性の病気は薬剤が効きにくいので、発生したらすぐに抜き取り処分します。発生が心配される場合は、ストマイ液剤20などであらかじめ予防します。
       
薬剤名: 画像: テキスト: 用途:
ナメナイト 住友化学園芸 ナメナイト 320g A 新芽・花・葉などを夜間に食害するナメクジ・カタツムリ類を誘い出し、食べさせて退治する誘引殺虫剤
ナメ退治ベイト 住友化学園芸 ナメ退治ベイト 330g あらかじめ撒いておくだけで、物陰に潜んでいるイヤなナメクジを誘いだし、食べさせて退治す
ナメ退治スプレー 住友化学園芸 ナメ退治スプレー 420ml ナメクジをすばやく退治&忌避効果
ベニカXファインスプレー 住友化学園芸 ベニカXファインスプレー 420ml アブラムシ、ヨトウムシ、カイガラムシ、ハダニなど
マラソン乳剤 殺虫剤 マラソン乳剤 100mL 関東当日便 カイガラムシなど
ストマイ液剤20 ストレプトマイシン0 【住友化学園芸】ストマイ液剤20 100ml 軟腐病など細菌による病気に! 予防と治療効果がある抗生物質殺菌剤 やっかいな軟腐病におすすめ
STダコニール1000 住友化学園芸 STダコニール1000 30ml A もち病や炭そ病、斑点病など葉が変色するタイプの広範囲の病気に効果がある優れた園芸用の総合殺菌剤
ハンディのちから:ハンディ生活にちから(力)になる応援情報サイト内の画像・素材を
無断で複製・転載・転用することはご遠慮ください。
Copyright(C)2005.ハンディのちからAll Right Reserved.