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紫陽花(アジサイ)の生育環境

紫陽花(アジサイ)の原種は、強い乾燥風が吹き込まない日本の沿岸部に自生しています。従って、降雪がある地域の屋外でも冬越しできますが、乾燥によって花芽が傷むこともあります。生育環境には、「置き場」・「水やり」・「施肥」・「植え替え」・「切り戻し」・「芽かき」などの管理が必要です。紫陽花(アジサイ)などを育てていて一番落胆するのは、開花しないときではないでしょうか。開花しないの原因は水不足、肥料不足、日照不足、不適切な切り戻しと剪定、病害虫の5つがあります。
紫陽花(アジサイ)栽培のポイントは、つぎの通りです。
  • 柔らかな間接光が当る半日陰が最適ですが、30〜40%の直射日光を遮り、木漏れ日程度の光を当てることで十分生育します。
  • 風通しがよい場所に置きます。
  • 青色系の品種はN-P-K=14-8-10の燐酸分が少ない「谷型」を、ピンク系の品種はN-P-K=10-10-10などの「水平型」の緩効性化成肥料を通して与えます。
  • アルカリ土壌では赤色に、酸性土壌では土中のアルミニウムを結びついて青色に発色します。
  • 翌年の花芽が付く新しい枝を夏の間に充実させる必要があります。
  • 必要に応じて植え替えを行う

紫陽花(アジサイ)の置き場

紫陽花(アジサイ)の置き場の環境で注意すべきことは、日当りと風通しです。
紫陽花(アジサイ)の置場は、クリスマスローズの育て方でお話しした落葉樹の下などのような、柔らかな間接光が当る半日陰が最適です。花壇植えの紫陽花(アジサイ)は 立ち上り花壇の樹木の下に植え込むと、日当りと風通し、水はけが良くなります。
しかし、そのような場所がないことが多いと思いますので、条件のよくない場所での対策についてお話しします。 直射日光が当たる場所に置かざるをえない場合は、遮光ネットやよしず、寒冷紗などで30〜40%の直射日光を遮り、木漏れ日程度の光を当てることで十分生育します。しかし、夏の日光不足は来年の花付きに悪影響を及ぼしますので遮光しすぎないようにしましょう。 日光が当らない家の北側等に置かざるをえない場合は、比較的少ない光量でも開花する耐陰性の強い品種を選ぶことで解決できます。管理人は、「タマアジサイ」や「ヤマアジサイ」を植えています。
紫陽花(アジサイ)の栽培条件のひとつが風通しのよいことです。梅雨や秋の長雨の時期は「うどんこ病」発生しやすいですが、風通しがよいと予防になるからです。
関東地方以西であっても寒風や霜が降りる内陸部では冬期の乾燥には注意が必要です。鉢植えの場合は軒下に移動したり覆いをして霜を防ぎます。庭植えの場合は寒冷紗などで囲ったりします。  
  

紫陽花(アジサイ)の水やり

紫陽花(アジサイ)は水を好み乾燥を嫌う植物で、乾燥すると生育が悪くなります。一方で水はけのよいことも大切です。じめじめした場所は適しません。
鉢植えは表土が乾いたらでなく乾き始めたら「たっぷり」 与えます。「たっぷりと与える」と水が根全体にゆきわたりますので、底からしみだすほどタップリやることが大切です。しかし、長雨が続く時は、少し萎れていても雨上がりまで待ちましょう。 また、水は葉や花に掛けてはいけません。イラストのように株元に水やりをします。
極度の乾燥は紫陽花(アジサイ)を傷め、枯れてしまうこともあります。  

紫陽花(アジサイ)の施肥

長期間咲き続ける紫陽花(アジサイ)の肥料は青色系の品種はN-P-K=14-8-10の燐酸分が少ない「谷型」を、ピンク系の品種はN-P-K=10-10-10などの「水平型」の緩効性化成肥料を通して与えます。
肥料の過不足をなくす方法として、一か月に規定量を2回に分けて、その半分を2週間に1回施肥すると良いでしょう 。

紫陽花(アジサイ)の植え替え

紫陽花(アジサイ)は切り戻しと同時に植え替えを行います。
根詰まりしていない紫陽花(アジサイ)の株は鉢から抜いて根鉢を崩さずに一回り大きな鉢に植え替えます。根詰まりしている紫陽花(アジサイ)の株は鉢から抜いて周囲を軽くほぐして新しい土に根がなじむように植え替えます。紫陽花(アジサイ)の植替え時期は6〜7月が適期です。
土は赤玉土6:鹿沼土3:ピートモス1の割合で混ぜた土を用います。本来は弱酸性の土質を好み、本来の花色は青や青紫色ですが、アルカリ性の土質ではピンク色や紅色にになります。
紫陽花(アジサイ)の花の色素のアントシアニンは土壌のPH値により異なった発色をします。アルカリ土壌では赤色に、酸性土壌では土中のアルミニウムを結びついて青色に発色します。 従って、購入時の花色を保つためには、青色系の品種はPH値3.5〜4.5の酸性用土にアルミニウム(硫酸アルミニウムやミョウバン)を補充して、ピンク系の品種はPH値5.5〜6.5のアルカリ用土に植え込みます。
紫陽花(アジサイ)の植替え時に、花色に応じた肥料を規定量、偏らないように施します。
  

紫陽花(アジサイ)の切り戻し

紫陽花(アジサイ)の切り戻し
紫陽花(アジサイ)の装飾花はとても長持ちし、品種によっては花色が移変り秋まで楽しむことができますが、紫陽花(アジサイ)を翌年も咲かせるためには、翌年の花芽が付く新しい枝を夏の間に充実させる必要があります。
関東地方以西の場合、昼夜の平均気温が17℃になる9月頃に花芽が作られ始めます。その頃までに新しい枝に葉が6〜8枚くらい付くまでに成長させる必要があります。そのためには7月のうちに切り戻す必要があります。
今年伸びた緑色の枝を、葉を1〜2段残して切り戻すと、鉢植えでも樹高が低くなりコンパクトなバランスがよい樹け位を保つことができます。
切り戻したい位置は右の写真に示すとおり、4カ所ほどありますが、適否はつぎのとおりです。
  • 一番よい切り戻し位置は今年伸びた緑色の枝の下から1〜2段目の葉の上です。
  • 花の下の節の上は花芽は付きますが、このような上の方で切り戻すと、特に鉢植えの場合は樹高が高くなりバランスが悪くなります。
  • 花のすぐ下や葉がない部分で切り戻すと、花のすぐ下の節には芽が無く新しい枝ができません。また葉がない部分で切り戻すと、よい芽が吹かず、枯れてしまう場合もあります。

紫陽花(アジサイ)の芽かき

「芽かき」とは、切り戻し後に伸びてきた芽の制限をすることです。芽かきを行うことで、一本一本の枝に養分を集中させて枝を充実させます。充実した枝には大きな花を咲かせることができます。
花が咲いた枝を花後に切り戻すと、枝一本について4〜5本の新芽が伸びて来ます。切り戻し後一か月くらいで、勢いがある新芽2〜3本を残して他の新芽は掻きとります。
  

紫陽花(アジサイ)の剪定

昨年の枝に花芽がつくものを「2年枝に花が付く」といいますが、紫陽花(アジサイ)は今年伸びた新しい枝には花芽を付けません。その下の昨年伸びた枝の葉の付け根に花芽を付けます。今年伸びた枝に花芽が付くとしたら翌 年の秋、そして花が咲くのは翌々年ということになります。
翌年咲く花芽は9月頃に完成しており、準備万端で冬に備えています。そのために、9月下旬以降に、枝が邪魔になったからとばっさり切り戻すと、翌年の花ごと枝を切り落とすことになります。そこで、冬の剪定は内側の混み合った枝を間引いたり、枯れた枝を元から切り取る程度に留めます。株元から伸びた新しい枝は残します。
しかし、春から伸びた新しい枝に花芽ができる「アナベル」などの品種もあります。これらの品種は休眠期(11月〜3月上旬)に株元から5cmくらいのところで剪定しても、春から新しい枝が伸びて花芽ができ、初夏に枝先に花が咲きます。剪定で失敗することも少なく、耐寒性も強いので、育てやすいです。

紫陽花(アジサイ)の殖やし方

紫陽花(アジサイ)は挿し木で簡単にふやすことができます。紫陽花(アジサイ)の挿し木の適期は新しい枝が硬くなる6~7月です。
  • 新しい枝の2〜3節を切り取ります。
  • 節の下1cmの所をカッターで斜めに切り、長さが7~8cmの挿し穂をつくります。残した葉は半分にカットします。
  • 1時間程度水揚げします。
  • 育苗箱に赤玉土小粒または挿し木用土を入れ、水やりをします。
  • 切り口に植物成長調整剤(管理人はルートンを使っています)を薄くまぶします。
  • 挿し穂を2~3cmほどの深さに挿します。
  • 日陰に置いて乾燥させないように管理すれば、1カ月ほどで発根します。
  

紫陽花(アジサイ)の病害虫

紫陽花(アジサイ)の害虫は主にハダニ・アブラムシやうどんこ病・炭そ病などが発生します。
  • ハダニは体長0.5mm程度で高温乾燥の環境において、3月〜10月に主に葉の裏に発生します。ハダニが発生すると「葉が白くカスリ状」になります。
    ハダニの駆除には早めに薬剤を散布したり、定期的に流水で葉っぱの裏から洗い流したりします。
  • アブラムシは体長2〜4mm程度で、3月〜10月(特に4月〜6月、9月〜10月に注意)に主に葉の裏や新梢に発生します。アブラムシは繁殖力が強いのでこまめに確認しましょう。
    アブラムシの駆除は早期なら薬剤を散布します。大量に発生してしまったら、被害部分は切り取って焼却処分します。紫陽花(アジサイ)本体は薬剤を散布しておきます。
  • うどん粉病は胞子が風で運ばれ、新葉や新枝、蕾、花首に4月〜11月(特に5月〜7月、9月〜10月に注意)に発生します。「真っ白な粉をふいたような」状態ではうどん粉病が発生しています。
    うどん粉病は1回の薬剤散布ではなおりません。
    • 株から30cm位離した位置から、薬剤を株全体に散布します。
    • 1回の薬剤散布ではなおりませんから、1週間後にまた散布します。
    • 2回目の薬剤は1回目と違う薬剤を散布します。
    • 窒素肥料を与えすぎ軟弱化した紫陽花(アジサイ)には発生しやすいので、肥料管理を適切に行います。
    • 比較的高温で低湿度発生しやすいので、晴天が続く場合、葉水をかけるとうどん粉病の進行を遅らせることができます。
  • 炭そ病は主に葉に発生しますが、カキやトマトなどでは実にも発生します。黒褐色の小斑点がしだいに拡大し、斑点の内側が淡褐色~灰白色の大きな病斑になり、葉に穴 が開いたり、葉先から枯れてきます。実に発生した場合は黒いすす状の斑点が拡大し、実が急に熟して腐ったようになって落ちます。ランなどを室内で栽培する場合は風通しを良くし、高温多湿を避けます。発病葉は早めに取り除き、剪定した茎葉も処分します。発病初期の薬剤散布で発生を防除します。
紫陽花(アジサイ)の病害虫は早期発見に努め、下記の中から3種類の殺虫剤や繁殖力の低下資材を用いて駆除します。紫陽花(アジサイ)に限らず発見したらすみやかに園芸用の殺虫剤等で駆除することが大切です。    
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