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「ハナカイドウ(花海棠)の育て方」では、 置き場・水やり・施肥・植え替え・剪定などのハナカイドウ(花海棠)の生育環境や繁殖・病害虫など、ハナカイドウ(花海棠)をシーズン物で終わらせたくない方へハナカイドウ(花海棠)の育て方を提案しています。

ハナカイドウ(花海棠)の生育環境

    ハナカイドウ(花海棠)栽培のポイントは
  • 排水と日当りの良い場所を好む
  • 適切な時期や長さを守って剪定
  • 過湿による根腐れに注意
  • 病害虫が発生を予防
  • 挿し木で殖やすのは無理、接ぎ木で殖やす
です。

ハナカイドウ(花海棠)の置き場

ハナカイドウ(花海棠)の置き場の環境は、西日の強くない、日当たりのよい所です。夏の強い西日に弱く、半日陰も花芽が日なたに比べて圧倒的に減りますので、日当たりのよい場所を選びます。
高温多湿の場所には置かず、通気性のよい所に置きます。耐寒性があるので、鉢上げやマルチングの冬越し準備は特に必要ありません。  
  

ハナカイドウ(花海棠)の水やり

ハナカイドウ(花海棠)は水切れに弱い植物ですが、庭植えと鉢植えで異なります。
庭植えの場合、植付け時と極端な乾燥状態以外は水やりは必要ありません。
鉢植えの場合、鉢土が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷり水やりします。「たっぷりと与える」と水が根全体にゆきわたりますので、底からしみだすほどタップリやることが大切です。夏は朝夕2回水やりします。  

ハナカイドウ(花海棠)の施肥

ハナカイドウ(花海棠)はつぎのとおりです。花の終わる頃に化成肥料、2月と8月下旬に化成肥料と有機肥料を混ぜたものを追肥します。化成肥料は効き目がゆっくりな緩効性化成肥料を、有機肥料は骨粉と油かすを混ぜたものがいいです。

ハナカイドウ(花海棠)の植え付け&植え替え

植え付け時期は12月~2月の落葉期が理想ですが、寒冷地は土が凍る恐れがあるため、作業は3月まで待ちます。ハナカイドウ(花海棠)は1〜2年に1回程度根鉢を半分くらい崩して、古い根を1/3くらい切り詰めて、一回り大きな鉢に植え替えます。植え付け時と同様、落葉期である2月頃に行います。
ハナカイドウ(花海棠)は水はけの悪い土を嫌い、最悪根腐れを起こして枯れますので、植え付け時の土は重要です。、赤玉土(小粒)60%+腐葉土40%などに堆肥を加えて混ぜ合わせます。また「深植え」はせず古い土の高さとほぼ同じになるように植えるとよいでしょう。
ハナカイドウ(花海棠)を庭植えなら根がよく広がるよう、大きめに掘った穴に堆肥と腐葉土を入れて、庭土としっかり混ぜ込みます。庭土が粘土質ならば、川砂などの水はけを改善する土を追加します。 植え付け前にしっかりと水をやり、枝を半分ほどに剪定し、根も伸び過ぎた分だけ切り詰めておきます。接ぎ木したコブの部分を土でしっかりと覆うような深さで植えます。中株より大きい場合、同じように根の切り詰めを行い、表層の根が地表に見える程度の浅さで植え付けます。
  

ハナカイドウ(花海棠)の剪定

ハナカイドウ(花海棠)の剪定は12〜2月が適期です。ハナカイドウ(花海棠)の花芽は、花がすべて落ちた頃にでき始め、この時期はすでに花芽ができていますので、伸びすぎた枝や細くて弱々しい枝をつぎの点に注意して慎重に切り落とします。花芽がつくのは短い枝ですので、花芽の付いていない枝や伸び過ぎた部分を切ります。
  • 花芽(丸みのある芽)は切り落とさないこと。
  • 葉芽(少し尖った芽)を3芽程度残して上を切る。

ハナカイドウ(花海棠)の夏越し

ハナカイドウ(花海棠)の夏越しと冬越しの特別な対策は必要ありません。寒さに強いので、戸外で冬越し可能です。湿度の高い場所には置かず、通気性のよい所に置きます。
  

ハナカイドウ(花海棠)の繁殖

ハナカイドウ(花海棠)を冬越や夏越しさせ長く生育させることができると、つぎのステップは繁殖になります。管理人は、ツニア・キク・コリウス・サンセベリア・シャコバサボテン・金のなる木・沈丁花・オリズルランなど150ポットを毎年繁殖しています。
ハナカイドウ(花海棠)は剪定の際に、刈り込んだ枝を「挿し木」することで殖やすことができます。ハナカイドウ(花海棠)の「挿し木」の適期は9~10月頃です。
  • 挿し穂は若い枝を10cm程度斜めに切り取り
  • 水に浸けて1時間ほど吸水させます
  • 赤玉土に発根剤を付けて挿します。
  • 挿した穂は葉を乾かさないよう直射日光や風の当たらないところで管理します
ハナカイドウ(花海棠)は植え替えの際に、太めの根を10cm程度斜めに切り取り、赤玉土の上に寝かせて隠れる程度に薄く土をかけて明るい日陰で管理します。

ハナカイドウ(花海棠)の病害虫

ハナカイドウ(花海棠)は丈夫ですが、カイガラブシ・アブラムシ・テッポウムシなどの害虫や、赤星病、うどんこ病などの被害に会うことがあります。
早期発見に努め殺虫剤や繁殖力の低下資材を用いて駆除します。ハナカイドウ(花海棠)に限らず発見したらすみやかに園芸用の殺虫剤等で駆除することが大切です。
根頭がん腫病は植付けや移植を晩秋に行うことで予防します。
  • 直接的な被害は付着しているカイガラムシそのものが美観を損ねることと、吸汁されるため生育に悪影響を及ぼすことです。寄生数が多いと新梢や新葉の出方が悪くなったり、枝枯れを起こすこともあります。間接的な被害は排泄物の上に「すす病」が繁殖して葉が黒くなることです。美観を損なわれるだけでなく、植物にとって大切な光合成が妨げられ生育が悪くなります。
  • アブラムシは体長2〜4mm程度で、3月〜10月(特に4月〜6月、9月〜10月に注意)に主に葉の裏や新梢に発生します。アブラムシは繁殖力が強いのでこまめに確認しましょう。アブラムシの駆除は早期なら薬剤を散布します。大量に発生してしまったら、被害部分は切り取って焼却処分します。ハナカイドウ(花海棠)本体は薬剤を散布しておきます。
  • テッポウムシ(ゴマダラカミキリの幼虫)は幹の内部に入り込んで内部を食い荒らすのでやっかいです。株元におがくずのようなものがたまっていたら入り込んでいる可能性を疑いましょう。侵入した穴を見つけて針金を突っ込んで刺す、薬剤を注入して穴に蓋をするなどの駆除方法があります。
  • うどん粉病は胞子が風で運ばれ、新葉や新枝、蕾、花首に4月〜11月(特に5月〜7月、9月〜10月に注意)に発生します。「真っ白な粉をふいたような」状態ではうどん粉病が発生しています。
    うどん粉病は1回の薬剤散布ではなおりません。
    • 株から30cm位離した位置から、薬剤を株全体に散布します。
    • 1回の薬剤散布ではなおりませんから、1週間後にまた散布します。
    • 2回目の薬剤は1回目と違う薬剤を散布します。
    • 窒素肥料を与えすぎ軟弱化したハナカイドウ(花海棠)には発生しやすいので、肥料管理を適切に行います。
    • 比較的高温で低湿度発生しやすいので、晴天が続く場合、葉水をかけるとうどん粉病の進行を遅らせることができます。
  • 赤星病は葉の表面にオレンジ色の斑点があらわれ、その斑点が大きくなってくるにしたがって、葉裏に房状に毛ばだった円形状の病斑を生じ、被害葉は次第に枯れてきます。
ハナカイドウ(花海棠)の病害虫は早期発見に努め、下記の中から3種類の殺虫剤や繁殖力の低下資材を用いて駆除します。ハナカイドウ(花海棠)に限らず発見したらすみやかに園芸用の殺虫剤等で駆除することが大切です。      
薬剤名: 画像: テキスト: 用途:
アクテリック乳剤 住友化学園芸STアクテリック乳剤 30ml カイガラムシ・アブラムシなどの害虫予防
粘着くん液剤 粘着くん液剤 1L アブラムシ、タバココナジラミ、ハダニなど予防
ベニカ水溶剤 住友化学園芸 ベニカ水溶剤 0.5g×10 AM4 アブラムシ、コナジラミ、カイガラムシ、カメムシ、ケムシ、カミキリムシ、コガネムシなどの害虫予防
ベンレート水和剤 住友化学園芸 GFベンレート水和剤 0.5g×10袋 うどんこ病・灰色かび病・炭そ病・菌核病など広範囲に効果
サンケイエムダイファー水和剤 住友化学園芸 サンケイエムダイファー水和剤 2g×10 M4 黒点病、赤星病、炭そ病といった果樹の病気や、花き類の灰色かび病、べと病、さび病などに幅広く効果
  
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