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健康生活ー歩行補助具

車いすの座面

「車いすの座面」では、 良い車いすの条件である、座りやすく乗り心地がいい、ずっこけ座りや猫背などになりにくく姿勢保持ができる、身体状況に合った移乗がしやすい、移動しやすいに関する情報を提供しています。
福祉用具の世界では、服や靴のことを考えてもわかるように、そのサイズが大きすぎても小さすぎても困るものです。車いすも同じです。
例えば、座面の奥行きが 長すぎると、お尻が背も たれから離れ、しっかりと奥まで入れることができ ません。自分の力で姿勢を保てない人は、自然と「のけ反ったような姿勢」になり、短時間でも苦痛が出てくることも考えられます。

車いすの座面

座面を決める寸法は奥行きと高さです。一般的な車いすの座面は左右奥行き共40cmです。奥行き=背中からひざ裏までの長さ-(3〜4cm)、高さ=膝下の長さ+(5~10cm)-クッション厚がよいとされています。足こぎの場合は0~2cmです。車いす本体の座面高さは,実際に利用するクッションを敷いた状態で、膝下の長さ+フットレスト地上高で決めます。
奥行きはバックレストにお尻をつけて座って、膝の内側が少し出るくらいが最適です。言い換えると、お尻の後ろから膝の裏までの長さから3〜4cmくらい短いものが最適です。
前座高は足の裏から膝裏までの長さより約5センチほどプラスした高さが立ち上がりやすく座りやすいと言われています。ただし、足漕ぎをする場合はそれより低めの、普通の高さから約3~4cmマイナスした高さが適しています。
いすに座る良い姿勢は、背中が゙背もたれにしっかりと付いてしていることです。背もたれがフィットすることで、姿勢が安定し、座面へ体重がかかるバランスも良くなり、座り心地の良さに繋がります。フィットしない原因としては、
  • 車いすの奥行きが長すきぎる場合
  • 股関節の曲がりが少ない場合
などです。
次に踵の着くいす、もしくはベットに座り同じく膝を直角にして膝下の長さを測ります。仰向けになり足腰を直角にして、大腿(太もも)の長さを測定します。膝を直角のまま大腿の長さを測定します。
座面が高すぎると、車いすから立ち上がる時、足が床につかないので車いすへの移乗(乗り降り)が危険になります。低すぎると、膝位置が高くなり疲れやすくなり机などを利用する時、膝が当たり車いすでの机の利用が困難になります。
座面の奥行きが長すぎると、座が膝裏に当たり、背中が背もたれにフィットせずに、血液やリンパの流れをさまたげ「むくみ」や「しびれ」の原因になります。

座席寸法

座席寸法はつぎの項目が表示されます。一般的な車いすの高さは45cm程度(ご紹介している150機種の車いすの前座高は38〜51cmです。
シート角度(座面角度):シート角度は約2〜4度の前上がりです。シート角度(座面角度)の設定は骨盤を安定させることであります。座面の形状や角度は背もたれの形状や角度と調和させます。
シート幅:一般的な車いすのシート幅は40cmです。ご紹介している150機種の車いすのシート幅は33〜45cmです。38/40/42mmの3つの幅から選択できる車いすはご紹介している150機種中54機種あります。他に38/40mmの2つの幅から選択できる車いすは7機種、40/42mmの2つの幅から選択できる車いすは12機種あります。
シート奥行き:一般的な車いすのシート奥行きは40cmです。シート奥行きの目安はお尻を深くきちんと座って、膝の内側が少しはみ出す程度です。シート奥行きが短いと座りにくく感じ、長いと体が前にずれて姿勢が崩れます。
シート前座高:シート前座高が高すぎると座る時に車いすが動くことがあり、低すぎると立ち上りにくくなります。シート前座高の目安は膝下からかかと迄の長さプラス5〜8cmです(足で漕ぐ場合は0〜2cm)。

販売中の座面高さ

実査に販売されている車いすの前座高は38cm(超低床)・40cm・40.5cm(低床)・41cm・42cm・43cm(中床)・43.5cm・44cm・45cm(高床)・46cm・46.5cm・47cm・50cm・51cmです。
座面高さ調整可能車いすとは、座面の上下調節(高さ調節)ができる車いすです。
座面の高さを3〜5段階から選べるものが多く、座面の上下調節(高さ調節)は、「上下調節ハンドル」を回して行います。座面高さを低床から設定でき、140cm台の小柄な方から170cm台の大柄な方まで快適にご利用できます。
楽な姿勢で長時間お過ごしになりたい方や、低床で乗り込み適切な姿勢がとれる高さまで設定する必要がある方や、「リフター」に乗せるときに車いすに乗っている人の頭がバックドアにぶつからないように座面を一番下まで下げる必要がある方におすすめです。

座面高さ調製例

カワムラサイクルKA800で座面高さ変更の仕組みを説明します。基本的にどのサイズもフレームは共通で、後輪は22インチと20インチと16インチの3種類あります。車輪取り付け部には取り付け穴が5箇所あり、どの大きさの車輪をどの穴に取り付けるかで座面の高さが決まります。前輪キャスターは7インチと6インチの2種類あり複数の車輪取り付け穴を持つフォークの大きさも異なり、どちらのキャスタを使うかとどの穴に車輪を取り付けるかで高さが変更できます。さらにブレーキの調整とフットサポートの高さ調整をすると一応完成となります。
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