ガーデニング&園芸

系統と分類・クレマチス

クレマチスは世界各地に自生している原種と改良種があります。原種を交配して作られた多種多様な品種が改良種です。 「ハンディのちから」では、改良種の親である原種のグループごとに、系統を分類しています。

アーマンディー系(略称AM)

アーマンディーを中心に改良され、常緑性で光沢のある葉を持ち、花には芳香がある品種が多く、春一番、他のクレマチスに先がけて開花します。前年に伸びた枝に花をつけ、花径は4~7cmくらいになります。4~6枚の花弁の色は白~桃色です。

アルピナ系(略称AL)

アルピナ、マクロペタラ、ミヤマハンショウヅルなどの原種やそれらを中心に改良され、山野草としても人気があります。横向き~やや下向きに開花し柔らかな花弁が特徴です。基本的には一季咲きですが、四季咲き性の強い品種もあります。

インテグリフォリア系(略称IG)

インテグリフォリアを中心に改良され、つるにならない木立性で、花は地際から伸び出す新枝に4弁、下向きの花が多く、芳香がある品種もあります。花期は5月~10月と長く、四季咲き性で花付きがよく育てやすい系統です。

シルホサ系(略称SH)

花期が長くオフホワイトの花が下を向いて咲き、日本では晩秋~冬咲きとなります。夏には休眠して落葉した後、秋に芽を吹いて葉を茂らせます。花は春~初夏にかけて伸びた充実した枝、一部は前年の枝の節々に数輪づつつきます。

タングチカ系(略称TG)

タングチカ、オリエンタリスを中心に改良され、黄色・オレンジ色・茶褐色の下向きベル形の花と薄緑色の葉が特徴です。花期は初夏~秋にかけ、耐寒性も耐暑生にも優れ庭植え向きです。

テキセンシス系(略称TS)

原種のテキセンシスと改良種を交配して改良され、チューリップ形の多花性品種が多い。今年伸びた枝に、初夏~秋に花を咲かせます。多花性で赤~桃色の花が咲く系統です。丈夫で耐寒性も耐暑生にも優れ庭植え向きです。と、情報ウインドウが表示されます。

ビチセラ系(略称BS)

ビチセラを中心に改良され、中・小輪で多花性の園芸品種が多い。今年伸びた枝の節々に、下の方から小~中輪の花を数多くつける多花性品種です。花期は5月~10月にかけ、耐寒性も耐暑生にも優れ庭植え向きです。

フラミュラ系(略称FO)

フラミュラ、センニンソウなどを中心に改良され、2~4cmほどの十文字形の小花を多数咲かせ、芳香もあります。その年の春~秋にかけて伸びる枝に、初夏以降に花を咲かせます。白色、クリーム色、青~紫色の花弁は4~6枚となり、生育は旺盛で庭植えに向いています。

ヘラクレフォリア系(略称HF)

ヘラクレフォリア、クサボタンなどを中心に改良され、今年伸びる枝にヒヤシンスに似たベル形の小花を多数咲かせ、芳香もあります。木立性で、株立ちになって直立に成長し、冬季には基部を除いて落葉します。

フォステリー系(略称FO)

ニュージーランドの原種を中心に改良され、常緑の葉で、白や緑色の花が早春に咲きます。前年の夏~秋にかけて伸びた枝の節々に、早春から春にかけて花を咲かせます。白色や淡い緑色の花を多数咲かせ、ダイナミックな光景です。ほとんどが常緑性でパセリのような切れ込みがある葉が特徴です。

モンタナ系(略称MO)

モンタナを中心に改良され、生育旺盛で、一重~八重の4弁の花を春先に多数咲かせ、芳香もあります。4月~5月頃にかけて、前年に伸びた充実した枝の節々に、花径が3~5 cmの小輪の花を株全体を覆い尽くすように多数咲かせます。クレマチスのなかでも特に多花性です。

早咲き大輪系(略称EL)

パテンス・ラヌギノーサなどを中心に改良され、4月中旬から開花が始まる品種です。前年に成長した枝に花をつけますが、弱い剪定によって今年伸びた枝にも秋まで花を咲かせます。一重~八重の大輪を上向きに咲かせ、豪華で優雅な印象の品種がたくさんあります。

遅咲き大輪系(略称LL)

ジャックマニー・ラヌギノーサなどを中心に改良され、おおむね5月上旬から開花が始まる花色が豊富な品種です。四季咲き性で、春には前年の枝に花を咲かせ、今年伸びる枝にも花を咲かせるので、早めに剪定で秋まで何回か花を楽しめます。つるがよく伸びる多花性品種が多いので、高い空間を飾るのに適しています。

原種系(略称OR)

アトラジェン系とカンパネラ系 があります。アトラジェン系はアルピナ、マクロペタラなどの系統があり、 前年度伸びたツルに開花する「旧枝咲き」ですが、花後に伸びる新枝の先にも開花します。 カンパネラ系はハンショウヅル・コンナータなどの系統で旧枝咲きです。花後は軽く剪定しツルを充実させておくと翌年の花付きが良い。

フロリダ系(略称FL)

テッセンやフロリダから作られた品種です。新旧両枝咲きで節々に沢山の花を付けます。寒さに弱い一面を持ちますが、生育旺盛で育てやすい系統です。「テッセン」「白万重」「フロリダカシアス」「ビエネッタ」「ピスタチオ」「フォンド・メモリー」などの品種があります。
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