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ガーデニング&園芸

樹木・シャクナゲ

シャクナゲの生育環境

シャクナゲの生育環境には、「置き場」・「水やり」・「施肥」・「植え替え」・「花がら摘み」・「芽かき」などの管理が必要です。シャクナゲなどの樹木を育てていて一番落胆するのは、突然に葉が枯れ落ちるときではないでしょうか。
シャクナゲ栽培のポイントは
  • 直射日光を避けて、土の乾燥と地温の上昇を防ぐ
  • 夏の十分な水やり
  • 夏の高温乾燥には弱い
  • 花がら摘みと芽かきを行うこと
  • 酸性(pH5.0〜6.0)で排水性と保水性がよい用土が育てやすい
です。

シャクナゲの置き場

シャクナゲの置き場の環境で注意すべきことは直射日光を避けて、土の乾燥と地温の上昇を防ぐことです。従って、西日が当たらない半日陰の屋外が適しています。さらに、夏は50%程度の遮光をして涼しい場所に置きます。
シャクナゲは夏の高温乾燥を好まず、細根で根が浅いので腐葉土・ワラ・バークなどでマルチングを施すとよいです。
また、品種によっても置場を選びましょう。  
  

シャクナゲの水やり

シャクナゲは根が細く極端な乾燥に弱いかなり管理が大変な植物です。
鉢植えの西洋シャクナゲは夏の高温期以外には表土が乾いたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷり水やりします。「たっぷりと与える」と水が根全体にゆきわたりますので、底からしみだすほどタップリやることが大切です。
夏は涼しい朝か夕方に、葉水を兼ねて水やりします。
庭植えの西洋シャクナゲは夏場以外は基本的には水やりの必要がありません。夏は涼しい朝か夕方に、葉水を兼ねて水やりします。  

シャクナゲの施肥

シャクナゲは庭植え、鉢植えともに花後のお礼肥・10月・2月の寒肥を与えます。
花後のお礼肥は効果が持続する『N:P:K:Mg=11:11:7:0.5』などの粒状肥料を庭植えでは150g/1平方メートル、鉢植えでは5g/用土1リットル与えます。
10月・2月の寒肥も花後のお礼肥と同量与えます。

シャクナゲの植付け&植え替え

シャクナゲは排水性と保水性がよい用土が育てやすいですが、市販されている鉢植えのシャクナゲは排水性は極めて良い用土に植えられていることが多い。従って、花後に排水性と保水性がよい用土に新芽が伸び出す前の5〜6月に根鉢を1/3程度崩して植え替えて、夏場を乗り切りましょう。
シャクナゲの用土は赤玉小粒40%+鹿沼土20%+ピートモス30%+バミキュライト10%か、山野草用土と赤玉土を等量混合した用土などに植えるとよいでしょう。
庭植えしたシャクナゲの根は酸素を好み、地表近くに細い根を張るので、根の上部が見えるくらいに浅植えします。
植え替えの目安は2年に1回です。鉢植えの根詰まりは、葉が小さくなる、葉色が薄く黄色くなる、水やりの水が抜けないなどの状態から判断できます。
  

シャクナゲの花柄摘み&芽かき

花がら摘みの箇所は花を一つ一つ摘む場合と一房の花がすべて終わってから摘む場合で異なります。花を一つ一つ摘む場合は子房の上で摘み子房を残しますが、一房の花がすべて終わってから摘む場合は子房の下で摘み子房を摘み取ります。
シャクナゲは古い枝からは芽が出難いために剪定はせずに、芽かきを行います。春になっても花が咲かずに新しい芽が1本しか出ていない枝は、芽が柔らかいうちに、付け根から手で芽を掻きとります。こうすると複数の脇芽が出て来ます。花が咲いた枝は芽かきの必要はありません。

シャクナゲの繁殖

シャクナゲを発根し難い植物ですが、6月と9月が挿し木の適期になります。管理人は、ツニア・キク・コリウス・サンセベリア・シャコバサボテン・金のなる木・沈丁花・オリズルランなど150ポットを毎年繁殖しています。
シャクナゲはその年に伸びた充実した枝を「挿し木」することで殖やすことができます。
  1. シャクナゲの挿し穂は枝を7〜8cm程度切り取り
  2. 先端の葉を3~4枚残して下葉をカミソリで切り取り、先端に残した葉は半分に切ります。
  3. 約1時間水揚げします。
  4. 鹿沼土・赤玉土小粒・挿し木用土などのうち一種類に発根剤を付けて挿します。
  5. 挿した穂は葉を乾かさないよう直射日光や風の当たらないところで管理します。
  

シャクナゲの病害虫

シャクナゲにはベニモンアオリンガ・グンバイムシ・アブラムシなどの害虫や褐斑病が発生します。
  • シャクナゲで一番多いのはベニモンアオリンガの幼虫による蕾や新芽の食害です。殺虫剤「GFオルトラン液剤」を散布します。
  • 「グンバイムシ」には、殺虫殺菌剤「ベニカⅩファインスプレー」、「ベニカグリーンVスプレー」、殺虫剤「家庭園芸用スミチオン乳剤」、「GFオルトラン液剤」を散布します。
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  • アブラムシは体長2〜4mm程度で、3月〜10月(特に4月〜6月、9月〜10月に注意)に主に葉の裏や新梢に発生します。アブラムシは繁殖力が強いのでこまめに確認しましょう。アブラムシの駆除は早期なら薬剤を散布します。大量に発生してしまったら、被害部分は切り取って焼却処分します。
  • 褐斑病は葉焼けで傷んだ部分から、菌が侵入して葉に病斑ができます。夏は、直射日光が当たらない場所で栽培し、葉焼けで植物を傷めないように管理します。
シャクナゲの病害虫は早期発見に努め、下記の中から3種類の殺虫剤や繁殖力の低下資材を用いて駆除します。西洋シャクナゲに限らず発見したらすみやかに園芸用の殺虫剤等で駆除することが大切です。  
薬剤名: 画像: テキスト: 用途:
GFオルトラン液剤 住友化学園芸 GFベンレート水和剤 0.5g×10袋 グンバイ、ケムシ・チュウレンジハバチ、ベニモンアオリンガなど
ベニカⅩファインスプレー 住友化学園芸 ベニカXファインスプレー 420ml 草花、花木や庭木の幅広い植物に使える殺虫殺菌剤。速効性と持続性があり
粘着くん液剤 粘着くん液剤 1L アブラムシ、タバココナジラミ、ハダニなど予防
オルトラン粒剤 住友化学園芸 オルトラン粒剤 200g アブラムシ・アオムシ・ヨトウムシなどの害虫予防
スミチオン乳剤 住友化学園芸 スミチオン乳剤 100ml カメムシ・ゾウムシ・シャクナゲアナアキゾウムシ・アブラムシ・スリップス・アメリカシロヒトリなど、各種の害虫に効果のある家庭園芸の代表的な殺虫剤です。
  
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