プリンセチアの育て方

ガーデニング&園芸

再び咲かせるプリンセチア

プリンセチアの育て方

「プリンセチアの育て方」では、置き場・水やり・施肥・植え替え・剪定などのプリンセチアの生育環境や短日化処理・繁殖・病害虫など、プリンセチアをシーズン物で終わらせたくない方へプリンセチアの育て方を提案しています。

プリンセチアの生育環境

プリンセチアの生育環境には、「置き場」・「水やり」・「施肥」・「植え替え」・「剪定」などの管理が必要です。プリンセチアなどの観葉植物を育てていて一番落胆するのは、突然に葉が枯れ落ちるときではないでしょうか。落葉の原因は水不足、肥料不足、日照不足、温度不足の4つがあります。
プリンセチア栽培のポイントは、
  • 寒さには弱い
  • 普通に育てていては葉が色づきにくい(短日処理が必要)
  • 乾燥させると葉っぱが全部落ちてしまうので、暖房には注意
です。
  

プリンセチアの置き場

プリンセチアの置き場の環境で注意すべきことは、日照と温度です。
プリンセチアは日当たりが悪いと下葉がすべて落ちてしまいます。短日処理をする時期、時間以外は良く日光に当てるようにしましょう。
プリンセチアは寒さに弱く、その生育温度は15℃~20℃くらいです。15℃を切る頃には室内に取り込む準備をし、10月下旬から4月までは室内で管理し、5月頃に新芽が伸び始めたら徐々に屋外の環境に慣らし、盛夏(28℃以上)を除いては十分に日光に当てるようにしています。
冬の日中は窓際の良く日のあたる場所に置きます。夜間は部屋の中程の暖房が直接当たらない場所に移動します。管理人は暖房の設定温度を21℃くらいに抑えてプリンセチアが住みやすい環境を作っています。
北向きの玄関や暖房のない部屋でのプリンセチアを楽しむことは難しいでしょう。プリンセチアのぐったりはこの低温が原因のことがとても多いのです。

プリンセチアの水やり

プリンセチア水やりプリンセチアは乾燥に強いですが、過湿を嫌います。水を与えすぎず、乾かし気味に管理するのが長く楽しむコツです。プリンセチアは水を欲しがる植物ですが、土の表面が乾き始めてから数日我慢をして葉が少しだけ垂れはじめたら、鉢底から水がしみ出すくらいたっぷりと与えるのがコツです。「たっぷりと与える」と水が根全体にゆきわたりますので、底からしみだすほどタップリやることが大切です。
プリンセチアは3〜4月までは生育停滞期です。2月から5月に新芽が出始めるまでは生育を休止して 水を吸わなくなりますので、特に乾かし気味にします。
夏は乾かしすぎないように注意します。
冬は湿らし過ぎないように注意をすると上手くいきます。土が湿っているのに葉がしおれていることがありま す。この場合は寒さのためにしおれているので、あわてて水を与えずに、暖かい場所へ移動させましょう。
冬の水やりは夜間に鉢の中の水分が凍らないよう、土が十分乾いてから天気の良い日の午前中にたっぷりと与えます。冬は湿度不足になりがちですから霧吹きなどを使って、貯め置きした水で葉水をかけて湿度を高める工夫も効果があります。

プリンセチアの肥料

洋ランなどと同じように、春に芽が動き出したら緩効性肥料や液体肥料を定期的に与えます。
5〜7月は液体肥料(N-P-K=6-10-5など)を施し、8〜10月に緩効性化成肥料(N-P-K=10-10-10など)を施します。
冬期、開花している状態の株は根の成長が止まっていますので必要ないと言うよりも、根腐れの原因になりますので厳禁です。
植え替えてから2週間くらいの間も控えましょう。
更に肥料のNPK配分を考慮して施肥を行うと良い結果が得られます。春から夏の成長期には窒素分をやや多く含んだ観葉植物用肥料を与えます。一方、秋から花色が見えてきた開花期にはは燐酸が多めの鉢花用肥料を与えると効果的です。色が付いてしまってからの肥料は徐々に少なくしていきます。

プリンセチアの植え替え

植え替え
プリンセチアは毎年植え替えると良く生育します。根鉢の三分の一くらい崩して一回り大きな鉢に植え替えます。植え替えは15℃~20℃くらいという生育適温から5月中旬~7月中旬頃が安全です。ボリユームのある苞葉を育てるためにはできるだけ早く植え替えした方が良いでしょう。
用土は観葉植物専用培養土や、赤玉土中粒5、腐葉土3、酸度調整済みピートモス2の配合土などに、リン酸分の多い緩効性化成肥料(N-P-K=6-40-15など)を適量加えます。また「深植え」はせず古い土の高さとほぼ同じになるように植えるとよいでしょう。元肥にマグァンプK(中粒)などを混ぜ込んでおくとよいでしょう。
また、冬越したプリンセチアは、冬の寒さで葉の多くが落ちてしまうこともあります。落葉しても春になると新芽が吹くことが多いので、春に植え替えと摘心をして仕立て直しますと、秋までにまた葉が茂ります
  
  

プリンセチアの剪定&摘心

3月から5月が適期です。開花後の株をそのままにしておくと、株の上部からしか新芽が出ずに、腰高な株になってしまいます。色づいた部分を切り取り、株元からの新芽の発生を促します。5月中頃の植え替えの際に各枝の節を3節以上を残して、できるだけ葉を残すように摘心します。購入時のプリンセチアは矮化処理がされて、茎の間が狭く引き締まったボリュームのある姿をしていますが、矮化剤の効果は数か月もするとが切れるので、翌年には購入時のようなコンパクトな 樹形にはならないことが多いです。矮化剤は摘心後に使用すると効果があるようです。
また、弱い枝を間引く場合は5月中旬~8月中旬まで可能です。切り戻しは葉が無い場合、昨年伸びた枝を低めに切り戻し、葉があれば3~5枚程度残し遅くとも7月中旬までに済ませます。芽とび症状を避けるために、関東より南の地域や気温が高い年などは、剪定後できるだけ涼しい所で栽培します。

プリンセチアの短日化処理

プリンセチアは「シャコバサボテン」などと同じように短日性植物です。1日のうちで夜のように暗い状態が13時間以上になると開花します。品種によって異なりますが、開花にかかる日数は60~70日と言われています。「この短日性植物であること」を知らずに夜間明るい室内に置いてしまっていると、いつまでたっても「咲かない」プリンセチアになってしまいます。
クリスマスの定番の花であるプリンセチアですが、自宅で楽しむには気温が下がる前に赤くして楽しまれるのが良いでしょう。管理人も「シャコバサボテン」の短日化処理で使っている、防水の工夫をした段ボール箱が経済的であり簡単です。時期はまだ気温の高い8月中旬から9月頃、夕方5時頃から朝8時まで段ボール箱で覆います。期間は40日から50日間は完全に光を遮断して短日処理をします。この期間は夜間でも15度以上を保つようにして、苞をできるだけ育てるようにします。暗い状態を毎日作ることは大変ですが、開花した時の感動を考えれば苦になりません。
  
  

プリンセチアの繁殖

プリンセチアというと、何となくシーズン物で終わらせている方が多いと思いますが、ガーデニング愛好家にとって、冬越や夏越しをした多年草や低木を長く生育させることができると、つぎのステップは繁殖になります。管理人は、ツニア・キク・コリウス・サンセベリア・シャコバサボテン・金のなる木・沈丁花・オリズルランなど150ポットを毎年繁殖しています。
プリンセチアは剪定の際に、刈り込んだ枝を「挿し木」することで殖やすことができます。プリンセチアの「挿し木」の適期は梅雨時の5~7月頃です。
挿し穂はその年に伸びた新枝の天頂部の芽が付いた「天芽」を使って、本葉を3~4枚つけて先端の芽をカミソリで切り取ります。蒸散を防ぐため、葉は1/2の大きさに切っておきます。節の下で切って5cmくらいの長さで挿すところに付いている葉を取り除きます。できた挿し穂は水につけます。挿し穂から出る白い液が水の中で出なくなるまでつけておきます。大きな葉は半分ほどに切りましょう。こうすると葉の水分蒸発が少なくなり、発根しやすくなります。
肥料分をあまり含まない土(管理人は赤玉土・バーミキュライト・パーライトとピートモスの等量配合土などのうち一種類を使います)で発根剤を付けて挿します。いずれも小粒のものがあれば挿し木にはその方が適しています。
挿した穂は葉を乾かさないよう直射日光や風の当たらないところに置き、頻繁に霧吹きもします。
4週間もすればしっかり発根します。鉢上げを済ませたら、屋外の日光によく当てて、施肥をします。新芽が10㎝近くに生長してきたら、摘芯をします。摘芯するとわき芽が出て、草姿が整います。

プリンセチアの病害虫

プリンセチアにはオンシツコナジラミ、アブラムシ、カイガラムシなどの害虫が発生します。
  • オンシツコナジラミは通年、室内で管理していると葉裏に発生しやすくなります。対策は風通しをよくすることです。
  • アブラムシは通年、特に新芽に発生します。
  • カイガラムシは通年、茎や葉のつけ根に発生します。対策は歯ブラシなどでこすり落とします。
プリンセチアに近年増え始めた「オンシツコナジラミ」の仲間は葉の裏側に付く白い小さな虫です。早期発見に努め、殺虫剤や繁殖力の低下資材を用いて駆除します。プリンセチアに限らず発見したらすみやかに園芸用の殺虫剤等で駆除することが大切です。
オンシツコナジラミ01 オンシツコナジラミ02
どうしても農薬は使いたくないけれど虫は苦手という方にお勧めは「掃除機で吸う」という方法もあります。傷めないように気をつけることと、定期的にすることが必要ですが、大量に発生するのは抑えることが出来ます。
薬剤名: 画像: テキスト: 用途:
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