カトレアの置き場
カトレア栽培の基本は、適切な「置き場」に置くことです。カトレアにとって適切な置き場とは、季節に応じた成長限界温度を確保できる場所のことで、さらに適切に遮光された場所です。カトレアの年間栽培の温度帯は10~42℃の間で、理想の栽培温度帯は15~28℃です。カトレアは日光を好みますので、気温が16℃~18℃以上になったら屋外や窓際に置きます。葉焼け防止のために5月~9月の間は遮光ネットによる30~40%遮光は必要です。50%遮光では成長不足の株になります。遮光ネットは熱を吸収しにくいシルバーのものを使い、株からできるだけ離して通風を良くします。また、私は2階のタイル張りのバルコニーで栽培しております。土と違ってタイル(素足では歩けないほどタイルが熱い)からの照り返しで温度が上がり、葉焼けや株の消耗が起こりやすくなります。対策として棚の下に水を入れた発泡スチロールを置いています。冷たい長雨には当てないように管理します。最低温度が15℃~18℃以下になったら室内に取り込みます。鉢を移動するときに、株全体の成長具合を確認します。葉裏や葉の付け根に害虫やごみの付着がないか確認し、あれば水を含ませた柔らかいガーゼで拭き取ります。
カトレアの冬場の最低温度は10~15℃です。霧吹きなどによって湿度を70%位に保ちます。10月~1月の昼間はレースのカーテンなどによる30%遮光は必要です。カトレアにとって、日中の20℃は問題ありませんが、夜間から明け方の20℃は株のためによくありません。夜間から明け方の最適温度は13~15℃です。
3~4月になり暖かくなると、新芽が成長してきますが、戸外の最低温度が15℃以上になるまでは、室内の窓辺に置きます。3月の日ざしは強いので、新芽にレースのカーテン越しの光がしっかり当たるように置きます。5月になり、戸外の最低温度が15℃以上になったら、ベランダや庭に移動させて管理します。
下表は15地域の1日の気温と前日の最高・最低気温です。参考にしてください。