ガーデニング&園芸

樹木・藤の栽培

藤の生育環境

藤の生育環境には、「置き場」・「水やり」・「施肥」・「植え替え」・「剪定」などの管理が必要です。藤などの樹木を育てていて一番落胆するのは、突然に葉が枯れ落ちるときではないでしょうか。葉が枯れ落ちる原因は夏の高温多湿、乾燥、過湿、日照不足・移植などがあります。
藤栽培のポイントは
  • 水はけと水持ちが共によく、日当たりのよい場所で育てる。
  • 土の表面が乾いていたら、たっぷりと水やり。
  • 藤は肥沃な土を好む。
  • 落葉期の2月~4月に植え付け。
  • 夏の剪定・冬の剪定を行う。
  • アブラムシ・ハダニ・カイガラムシ・ケムシ・こぶ病・うどんこ病に注意。
です。

藤の置き場

藤は、基本的には地植えで網や柵を使って壁面仕立てにしたり、逆L字形になるよう誘引してプランター・鉢・ハンギングなどで屋外で栽培できます。小さめの藤を盆栽にして室内で楽しむこともできます。藤は日光が大好きで日陰では開花しません。日光を好む藤は、日当たりの良いベランダやリビングの窓際で育てます。寒さに弱く、地植えの場合はワラや腐葉土を敷き詰めてマルチングし、鉢植えの場合は軒下や暖房のあたらない室内に移動させます。  
  

藤の水やり

鉢植えの場合は土の表面が乾いていたら、たっぷりと水やりし、地植えの場合は降雨がない日が続き、乾燥したらたっぷりと水やりをします。 日本の水はけと水持ちがよい場所の露地栽培ではほとんど水やりの必要はありません。鉢植えの場合はつぎのとおりです。
  • 春や秋の時期は、毎日あげる必要はありませんが、土が白くなってくるまで乾燥してたら、たっぷりとあげます。あげる回数を少なくして、一度にたっぷりとあげることで過湿を防ぎます。
  • 夏の時期は、毎日水をあげます。ただし、湿気の多い地域などは、土が乾いてない日などには水やりをしません。
  • 休眠期の冬期は、ほとんど水をあげなくて大丈夫です。土に竹串などを10cmほど刺した時、竹串の先端が濡れていたら、まだ水をあげる必要はありません。
 

藤の施肥

藤は肥沃な土地を好みます。有機肥料を2月頃に寒肥として、花後~梅雨前の5月中旬~6月上旬の時期にも与えます。

藤の植え付け

鉢植え

藤の植えつけは落葉期である3月~4月頃に行えますが、根が繊細な植物であるため、根が切れると花が咲かないこともありますので、根が切れないよう取り扱います。
藤を鉢植えする場合は黒土+腐葉土+川砂を混ぜた土を使います。植え替えの頻度も2年に1度を目安にします。大きすぎる鉢に植え替えると、根の成長は活発になっても花芽つきにくいことがあるため、ワンサイズ大きい鉢に植え替えます。

地植え

藤を地植えする場合、あらかじめ植え場所に根鉢の倍くらいの幅・深さの穴を掘り、堆肥や腐葉土をすき込んで耕しておきます。水はけが悪いときは川砂も加え水はけをよくします。
  

藤の剪定

藤はツル性植物のために放置していると、ツルが伸び放題になり、湿気がこもりがちだったり、蒸れやすい状態を嫌い、生育が悪くなります。湿気を嫌うのでとくに夏場・梅雨の時期は、風通しがよくなるように、株元の余計な枝や、枝の勢いよく伸びている部分をカットしたりして、まめに剪定しましょう。
  • 夏の剪定:花後に行う剪定です。花後は、葉が茂り混みあってきます。風通しと、日当たりをよくするために、混みあっている箇所の不要な枝を、枝の分かれ目から切ったり、伸びすぎた枝の先端を適当な長さに切り詰めます。
  • 冬の剪定:落葉後に行う剪定です。この時期なら花芽と葉芽を見分けられます。花芽がふっくらと丸みのある形をしているのに対し、葉芽はシュッとしているので、簡単に見分けることができます。花芽が付いていない不要な枝や枯れ枝などを切ります。できるだけ花芽を多く残します。

藤の繁殖

藤の繁殖には、「種まき」、「挿し木」、「接ぎ木」といった方法があります。
  • 種まきは9月~10月の時期に種を採取し、乾燥しないようすぐに種まきします。春頃に発芽し、本葉が3~4枚になったら、1本ずつ鉢上げします。
  • 挿し木は3月~4月又は9月にします。充実した元気のよい枝を選び、15㎝程に切りましょう。切り口に発根促進剤をつけてから、挿し木をします。
  • 接ぎ木は種まきで2~3年育てた藤の苗を台木にして、接ぎ木をします。
  

藤の病害虫

藤は葉に着くアブラムシ・ハダニ・カイガラムシ・ケムシによる食害や、こぶ病やうどんこ病に気を付けます。多くの場合、病気、害虫が心配なら、定期的に殺菌殺虫剤を散布して予防対処します。
  • うどんこ病対策は病気の出た枝葉は切り取って処分するか、繁りすぎた枝を切って風通しをよくします
  • こぶ病対策は苗畑や幼木では9~10月に薬剤を散布しますが、中間宿主をできるだけ除去するとよいでしょう
  • アブラムシは見つけ次第こそげ落とすか、アブラムシがついた枝を切って処分します
  • ハダニは「粘着くん液剤」「マラソン乳剤」「でんぷんスプレー」等の薬剤を吹きかけるか、少し勢いの強い流水をかけて駆除します
  • カイガラムシは通風が悪くなると多発しやすいので、剪定を適切に行い、冬に枝や幹についた虫は歯ブラシなどでこすり落とします
  • ケムシは幼虫を発生している枝葉を枝ごと切り取り、地中に埋めます。早期発見、早期駆除がもっとも効果的です。
  
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