鉢の深さによる区分
植木鉢は深さによって、普通鉢(スタンダード鉢)、浅鉢(平鉢)、深鉢の3種類に分類されます。
普通鉢(スタンダード鉢)
○鉢の高さが口径と同じ鉢で、ほとんどの草花を植えることができます。普通鉢(スタンダード鉢)と呼ばれ、一般的に鉢というとこのタイプを指し、鉢の口径のサイズで大きさが決められています。「号」の単位で表し、1号は昔の1寸で約3cm。10号鉢は尺鉢と呼ばれています。
○背の低い草花から高い草花まで、汎用性が高い鉢です。高低差をつけた寄せ植にも適しています。普通鉢(スタンダード鉢)はほとんどの草花に対応しており、扱いやすさは一番です。一般的に鉢の高さが口径の70%~80%ほどの植木鉢のことを普通鉢(スタンダード鉢)と呼びます。
○写真は管理人がざる菊栽培に使っている、リッチェルの普通鉢(スタンダード鉢)です。
浅鉢
○鉢の高さが口径よりも小さいものが浅鉢です。一般的には直径に対しての深さが60%~70%ほどの鉢のことを浅鉢と呼ぶことが多いです。浅鉢は別名「皿鉢」「平鉢」とも呼ばれています。
○根が浅く横に張るシランやサツキ・アザレアなどツツジ科の植物やイネ科の植物、草花を使った寄せ植えや小さな球根のまとめ植えなどに向いています。根の生育を押さることで、結果として枝葉を小さく仕立てる盆栽などは基本的にこのタイプが使用されます。
○鉢の深さは他の形状のものと比べると浅いので生育に適した植物は限られ、根を浅くはる植物などに適しています。一つの場所に複数の植物を植える寄せ植えにも向いています。
○写真は管理人がシラン・ボケや花海棠などの盆栽栽培に使っている、テラコッタ浅鉢です。
深鉢
○鉢の高さが口径以上の鉢で、普通鉢よりも高さがあるのでスマートなタイプの鉢で、クレマチスやシンビジウム・ユリなど根が深く張る直根性植物に向いています。深さがある分、水持ちの良さが特徴でが、底に水がたまりやすいので、過湿を嫌う植物の場合は水はけをよくする必要があります。
○深鉢は太い根を地面に伸ばす直根性の植物を育てるには適しているといわれています。これらは成長とともに根っこが地中深くに伸びる性質をもっています。このことから深さがある深鉢と直根性の植物は相性が良いとされています。またこの他にも背の高い観葉植物も深鉢との相性は良好です。
○写真は管理人がクレマチスの栽培に使っている、ロングスリット鉢です。