健康生活

障害高齢者でもシャワーキャリーで入浴

シャワーキャリーの基本的な使用者は、浴槽内で自力で立ち上がりやつかることができない人や歩いて脱衣所や浴室にいけない人で、介助者にシャワー浴をしてもらう人になります。脱衣室でシャワーキャリーに移乗して浴室に行くために、脱衣場と浴室の段差がないときに利用できるものです。
しかし、「ハンディのちから」では、転倒の危険を感じながらも、手すりなどの支持具を使って自力で入浴を楽しみたい人にも、使用範囲を広げることによって、介護度が進むことを和らげたい。

シャワーキャリーを選ぶ

シャワーキャリーを選ぶ時は、次のような諸条件をケアマネージアーに伝え、介護保険の福祉用具専門相談員さんともよく協議して、後悔のないシャワーキャリーを購入しましょう。 選ぶポイントとして次のことが重要です。
  • 動線図を作成し共有する
  • 使用中のユニットバスを知る
  • シャワーキャリー仕様を知る
  • 介助者が介助しやすい環境を知る
  • すわり心地や操作性も考慮

動線図の例

対応できるユニットバス

シャワーキャリーを選ぶ前に、現在使用中のユニットバスの状況を把握しましょう。戸建て用ユニットバスは、面積表示で0.75坪・1坪・1.25坪・1.5坪があります。0.75坪は1216や1317サイズ、1坪は1616や1717サイズ、1.25坪は1618や1620サイズ、1.5坪は1624や1818サイズがあります。
0.75坪サイズや1坪は1616や1717サイズでシャワーキャリーを使うのは難しいです。1620サイズであれば、シャワーキャリーを置いても家族が入浴できます。特殊サイズの1221(0.75坪)サイズでは、シャワーキャリーの幅か奥行が40cm未満の折り畳み式シャワーキャリーを使えば、シャワーキャリーを置いても家族が入浴できます。

シャワーキャリーの仕様

シャワーキャリーを選ぶときの選択肢になる仕様は、使用時サイズ・折り畳み時サイズ・フットレスト・肘掛け跳ね上げ・座面高さ調整・段差超え・ブレーキ・重さ・自走式・リクライニング・トイレ兼用・価格などがあります。
特に使用時サイズは浴室ドア開口幅・洗い場内の回転や移動の可否・シャワーキャリー置いたときの洗い場のスペースなどに影響を与える重要な選択肢です。
フットレスト・肘掛け跳ね上げは移乗や自らの洗体行為に影響を与える重要な選択肢です。また、移乗時の安全に大切なのが、踏み込みやロック式のブレーキシステムです。

シャワーキャリーのサイズ

シャワーキャリーに移乗

管理人は浴室の入り口で手すりにつかまり、浴室内に入り、シャワーキャリーに移乗します。この時に求められるシャワーキャリーの機能はフットレストとブレーキです。フットレストは脱着や跳ね上げや収納により、フットレストがない事が必要です。ブレーキは前輪はロック、後輪は踏み込みが望ましい。

フットレストの例


ブレーキの例

浴室内の移動・回転

シャワーキャリーは介助者が押して移動するのが基本ですから、5%位しかない自走式を除き、足漕ぎタイプが原則です。1620サイズのユニットバスの洗い場が約1.6mx1.4mです。標準的なシャワーキャリーの幅は50cm台・長さは60cm台ですので、移動距離は最大でも1m程度ですので、足漕ぎで十分対応できます。もうひとつ必要な機能が回転のしやすさです。前後輪がキャスターのタイプは回転しやすいです。車いすの場合、ハンドリムを持って回転させれば容易に回転します。シャワーキャリーは後輪がタイヤのタイプは肘掛けを掴んで回転します。

狭い浴室向けシャワーキャリ

洗い場が約1.2mx1.2mと狭い1221(0.75坪)サイズユニットバスを家族で使う場合は、折り畳み式や軽く折り畳みやすいシャワーキャリーが求められます。折り畳み式シャワーキャリーのシェアは約2割と少なく、そのうちの自走式は全長が1m程度と長いために扱いにくいです。シャワーキャリーの重さは車いす並みが多く、10kg未満は約2割です。

折り畳み式の例


10kg未満の軽量例

シャワーキャリーで浴室へ

リビングや脱衣室でシャワーキャリーに乗り換え、シャワーキャリーで浴室へ入る使い方をする場合、幅や段差乗り越え機能が必要になります。
シャワーキャリー幅は概ね47〜60cmです。浴室ドアの必要開口幅はシャワーキャリー幅+10cm程度必要になります。因みに管理人の1221(0.75坪)サイズユニットバスの開口幅は51cmです。つまり、一番狭い幅のシャワーキャリーでも片側2cmしか空きません。また、途中に段差がある場合、ティツピングバーも必要になります。

段差乗り越え


シャワーキャリーの幅

自立または完全介助

シャワーキャリーを使うけど移乗後は自立で移動・回転・入浴・洗体するか、座位保持ができないので完全介助されるかによって、必要な機能は変わります。
自立の人が必要な機能は、移乗・移動・回転で述べた機能に加えて、肘掛けが跳ね上がる機能が必要です。理由は洗体の時に邪魔になるからです。
完全介助される人は、シャワーキャリーで浴室への機能に加えて、リクライニングできるシャワーキャリーが必要です。

肘掛け跳ね上げ


リクライニング

シャワーキャリの他の機能

座面の高さを調整できるシャワーキャリーやトイレットでも使える水回り車いすがあります。
座面の高さを調整できるシャワーキャリーは体格が異なる複数の人で使うときに便利なタイプです。
水回り車いすは狭いスペースや通路でも走行しやすく、段差も楽に越えられる住宅での使い勝手に配慮しています。 トイレは座ったまま用を足すことができます。さらにウォシュレットが使えます。浴室でも使用できます。

座面高さ調整


42cm跨ぎ高さ浴槽向け


トイレット兼用

シャワーキャリーを買う

要介護指定を受けた方は、入浴に際しての座位の維持、浴槽への出入り等の補助を目的とするキャスター付きシャワーキャリーは購入費の一部の支給を受けることができます。
シャワーキャリーは都道府県の指定を受けた事業者または通販で購入することがきます。購入費の一部の支給上限額は10万円までです。
一方、事業者と通販価格比は、通販の方が7〜61%安いです。事業者の価格はメーカーの小売o希望価格と同額とした場合です。

シャワーキャリー価格帯

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