ぶらり車いすバリアフリー旅行

車いすで行く出雲大社・境内編

「車いすで行く出雲大社・境内編」では、車いすで出雲大社を参拝し、非日常を感じようと計画される障害者やシニアなどのハンディをお持ちのお客さまの役にたつ情報を提供しています。PartTime WheelChair Userの管理人は速度は遅いですが、両手杖で約50m歩行できますので、車いす使用時も常に杖を2本携帯し、介護者がきついときは両手杖で歩行します。
出雲大社境内の大まかなレベルは御本殿が標高7m、祓橋付近が標高3m、勢溜の鳥居が標高13mとなっております。それらの段差を埋めるために、7箇所に階段・スロープがあります。7箇所中スロープがない場所は、勢溜の鳥居と御本殿の2箇所です。
出雲大社境内への入口は主に3箇所あります。メインは勢溜の鳥居(第二鳥居)から下り参道を殆どの参拝者がここから境内に向かいます。二つ目(境内図の濃い紫色のライン)は勢溜(第二鳥居)の東側にある「かめやま駐車場」から境内に向かいます。「かめやま駐車場」は勢溜(第二鳥居)よりも低く、概ね祓橋と同じレベルにあります。ここから概ね平坦なルートで松の参道の鳥居の前に出ます。このルートですと下り参道は通りません。しかし、勢溜の鳥居からかめやま駐車場までは、約3.5%の傾斜ですが、230mほど続きますので注意して走行しましょう。三つ目(境内図の濃い緑色のライン)はさざれ石がある西側駐車場からスロープを通って、神楽殿・御本殿・拝殿を参拝して、松の参道を抜けると、勢溜の鳥居へ向かう厳しい登りの下り参道か、概ね平坦な祓橋からかめやま駐車場へのルートを選択しなければなりません。
下図は出雲大社の勢溜の鳥居から御本殿(八足門)前までのルートの断面図です。下り参道(勢溜の鳥居から祓橋まで)は総延長205mが平均5%の傾斜度で、祓橋から御本殿前までの345mはほぼ平坦です。下り参道の傾斜度は平均です。勢溜の鳥居から100m先までは約7%でその先は3%位と少しなだらかになります。管理人は帰路に下り参道の坂を登りましたが、途中で一休みが必要でした。休んでいたら、若い女性の方が見兼ねて、助けてくれました。その位、老老カップルには厳しい坂道です。増してや、下りはさらに危険です。100mも後ろ向きで介助することは危険ですし、前向きの介助はさらに危険です。車椅子ユーザーは勢溜の鳥居は潜らずに、国道431線の緩やかな歩道を下って、かめやま駐車場・祓橋に繋がる平坦なルートを進みましょう。
小川にかかる太鼓橋「祓橋」を超えると、松の参道が拝殿まで続いています。松の参道の中央の路は、昔は皇族や貴族だけが歩く参道であり、 一般の人は左右を歩くようになっていました。現在は松の木の根を保護するため、松の中央を歩く事はできず、左右の路を歩くようになっています。この間は路面も良く、ほぼ平坦で車椅子走行に問題はありません。
松の参道を抜けると、銅の鳥居があり、2段の階段の脇にスロープがありますので、そこを走れば安全に拝殿にアクセスできます。このエリアは基本的には砂利舗装ですが、その中に御本殿(八足門)・拝殿・祈祷所・宝物殿に連結された石畳の通路が張り巡らされています。この通路通れば車椅子でも自由に参拝できます。拝殿には石畳通路とスロープがあり、車椅子でも参拝できます。御本殿(八足門)には蹴上20cmx7段の階段があり、車椅子では参拝できませんが、仕方ないですね。
御本殿は瑞垣と玉垣に囲まれ、瑞垣内は荘厳な神域なので通常は入れません。しかし、瑞垣の周囲はぐるりと車椅子でも走行できる、平坦な石畳舗装ですので、一回り走行し、いろいろな場所から御本殿に向かってお参りできます。御本殿から回って行くと、真後ろには大国主大神の親神でありヤマタノオロチ退治で有名な、スサノオノミコトをお祀りする素鵞社(そがのやしろ)があります。素鵞社の背後には、出雲大社を見守る八雲山の岩がせり出しています。ここはその聖なる山に触れることができる唯一の場所で、岩に触れると不思議な御力を感じる人もいるそうです。
ここでトイレのお話しをします。出雲大社の境内には、車椅子参拝道・会所の北側・庁舎の脇・大社駐車場(西側駐車場)にバリアフリートイレがありますが、位置・清潔度を考えてつぎのように評価しています。車椅子参拝道にあるバリアフリートイレは、車椅子スペースはあるが、ドアのレールがスムースでなく、お勧め度は普通です。会所の北側にあるバリアフリートイレは、銅の鳥居からトイレに行く通路が砂利舗装であるのでおすすめしません。大社駐車場(西側駐車場)にあるバリアフリートイレは、駐車場利用者にとっては便利なバリアフリートイレです。庁舎の脇にあるバリアフリートイレは、最もおすすめできるバリアフリートイレです。ただし、画像を見ると分かりますが、入り口に砂利舗装がありますので、車椅子は上手く走行できません。しかし裏技があります。庁舎の入り口に回り、スタッフの方に声がけすると、快く庁舎の中のバリアフリーの通路を使わしてくれます。管理人の体験談です。
  庁舎の脇を通って神楽殿に向かいます。素鵞川(そががわ)に掛かる小さな橋を渡ると、神楽殿が見えてきます。神楽殿の御守り所・お賽銭箱・案内所は庭から2段ほど上がった所にありますが、両側にスロープがあり、西側のスロープの先には車椅子用通路が出口まで繋がり、道路との段差を解消するスロープがあり、車椅子でも砂利舗装を避けて行動できます。
出雲大社神楽殿を出て真っ直ぐに進むと、飲食店街を通って、さざれ石がある大社(西側)駐車場へ、スロープを使って車椅子でも出られます。ここから国道431号の十字路交差点を稲佐の浜方面に向かい、蕎麦処八雲の先を右折すると、一畑バス大社線の出雲大社バスターミナルがあります。JR出雲市駅行きバスに乗ると、その先のきつい坂道を回避できます
勢溜の鳥居前の階段を回避する手段として、左側の脇道を推奨する記事も見られますが、ここは未舗装+砂利敷きで自力で車椅子走行することは難しいです。管理人も試みましたが、結局近くにいた人に押してもらいました。
①勢溜の鳥居周り、車椅子は避けた方がよい
②下り参道:205mと長く急傾斜、車椅子は避ける
③かめやま駐車場にある車椅子参拝道入口
④かめやま駐車場→祓橋に抜ける平坦路
⑤松の鳥居:2段の階段とスロープがあり
⑥松の参道:今は中央は通行できません
⑦拝殿:石畳敷通路とスロープがあり
⑧銅の鳥居:2段の階段とスロープがあり
⑨御本殿:7段の階段があり支える部材なし
⑩車椅子でも御本殿周りを一周可能
⑪一番綺麗で使いやすいトイレ入口
⑫神楽殿の車椅子ルート
⑬神楽殿入口の道路との段差解消
⑭大社(西側)駐車場周辺
⑮大社(西側)駐車場のスロープ
⑯大社線バス・出雲大社ターミナル
⑰勢溜の鳥居前段差解消の脇道」

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