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バリアフリータクシー

NV200ユニバーサルデザインタクシー基本情報

NV200ユニバーサルデザインタクシーは、トヨタ「JPN TAXI」と日産「NV200ユニバーサルデザイン」の時代がありましたが、日産「NV200」は2020年3月に生産終了となり、今はトヨタ「JPN TAXI」と日産「セレナ」の2種類が走っているようです。 NV200ユニバーサルデザインタクシーは通常の2列仕様モデルで大き目な荷室を持ち、スロープで後方から車いすごと乗車できる「ユニバーサルデザインタクシー」です。 ニッサン NV200ユニバーサルデザイン主要諸元表
項目NV200ユニバーサル
車両形式ニッサンDBA-M20改
寸法L4400×W1695×H1850mm
室内寸法L1960×W1495×H1315mm
乗車定員5名(2列:車いす乗車時4名)
通常時定員は5名(運転手含む)。 車椅子乗車時定員は4名(運転手含む、右側&中央後席を車椅子が占める)。

乗車の仕方

NV200ユニバーサルデザインタクシーの乗降の仕方は、FullTime使用者(車いすでの乗車)とPartTime使用者(車椅子を降りて後席または助手席に乗車)によって異なるつぎの3つの方法があります。運転手が勧める順番はつぎのようにマニュアルに記載されています。自力で立てる方であれば、まずは後席を案内し、後席では移乗しにくい場合は座面が低い助手席を勧め、助手席でも移乗が難しい場合は車いすでの乗車を勧める。
  • 車いすに乗ったまま乗車される場合
    1. 乗車可能な車椅子サイズは、幅700mm以下・長さ1050mm以下・高さ----mm(使用者の頭を含む)以下・ステップ高さ50mm以下です。
    2. バックドアを開けてスロープカバーを外します。左手でスロープの端を支えながら、右手でロック解除ハンドルを手前に引き、ロックを解除してスロープを手前に倒します。
    3. スロープ用ハンドルを持って引き出し、2段全てを引き出してから、地面に設置させます。
    4. 車内に入り、後席(右側と中央)のヘッドレストのボタンを押して、ヘッドレストを外します。右側の黒いストラップを引き上げながら、後席のシートを倒します。後席下の赤い2本のストラップを左右の手で引っ張り、後席を運転席の後ろに跳ね上げ、足を折りたたみます。これで運転席の後ろにスペースが確保できます。
    5. 車椅子をスロープの前まで移動し、ブレーキをかけます。後退防止ベルトを引き出します。スイッチを切らないと、ベルトを引き出すことができません。
    6. スロープを引き出します。
    7. 後退防止ベルトのフックを車椅子の前輪キャスター部のフレームにかけます。
    8. 後退防止スイッチ(図の左側)を入れます。ゆっくり押して車内のできるだけ奥に進み、車椅子のブレーキをかけます。
    9. 後側固定用フックをかけます。後側固定用フックスイッチ(図の右側)を入れます。シートベルトを装着する。
    10. スロープを上げて、バックドアを静かに閉めます。車椅子乗車完了。
  • 車いすから乗り移って乗車される場合(助手席)
    1. 運転手が助手席ドアを開ける。
    2. 車椅子使用者は、ブレーキを掛け、アシストグリップを握り、助手席に座る。
    3. 運転手が車椅子を折り畳み収納してくれる。車椅子乗車でない時は、後席の後を荷物スペースとして使うことができますので、そこに折りたたんだ車椅子を格納してくれます。
  • 車いすから乗り移って乗車される場合(後席)
    1. 運転手がスライド式後席ドアを開ける。
    2. 車椅子使用者は、ブレーキを掛け、アシストグリップを握り、後席に座る。
    3. 運転手が車椅子を折り畳み収納してくれる。車椅子乗車でない時は、後席の後を荷物スペースとして使うことができますので、そこに折りたたんだ車椅子を格納してくれます。

車椅子で乗車の問題点

NV200ユニバーサルデザインタクシーはJPN TAXI(ジャパンタクシー)に比べてつぎのような長所があります。
  • JPN TAXI(ジャパンタクシー)の欠点の一つが乗り込み時間の長さです。
    2019年2月までの車両は約5〜9分、2019年3月以降の車両は約4〜8分、2019年3月以降の車両で電動車椅子は約6〜12分かると、言われていますが。NV200ユニバーサルデザインタクシーは約3分と、言われています。
  • JPN TAXI(ジャパンタクシー)とNV200ユニバーサルデザインタクシーは乗り込む方向が違うことによる優劣は2点あります。ニッサン NV200ユニバーサルデザインタクシーは後部乗り込み、JPN TAXI(ジャパンタクシー)横から乗り込み。一つ目は後部乗り込みはほとんどの道路でスロープを設置して車椅子乗車ができますが、横から乗り込みは車両の左側に約3m以上のスペースがないと、スロープを設置して車椅子乗車ができません。二つ目は雨天乗車時の問題です。後部乗り込みは後部扉が屋根がわりになり、乗り込み時間が3分と短く、雨に濡れるリスクが少ないです。横から乗り込みは屋根代わりになる物がなく、10分近く雨に晒されることになります。
  • 3つ目はスロープの傾斜度と誰が車椅子を押し上げるかの違いがあります。何の車両の床高は320mm程度です。
    JPN TAXI(ジャパンタクシー)の傾斜度はスロープNo.1が10度(17.6%)、スロープNo.2が14度(24.9%)です。この勾配は「高齢ドライバーや女性ドライバー」にはかなりハードルが高いと考えます。一方、ニッサン NV200ユニバーサルデザインタクシーの傾斜度は12度(21.3%)で、後退防止ベルトが搭載されております。その結果、運転手は安全に車椅子を押すことができます。
    スロープ傾斜を現状と限界について説明します。一番きついスロープの傾斜度は25%で、一部の介護タクシーに見られますが、大概車椅子にロープを引っ掛けて、巻き上げることによって上ります。二番目にきついスロープの傾斜度は12.5%で、身近なのは家庭の玄関に一時的に置くスロープですが、ただ人と車椅子合わせて100kg近い重さの方を押すことができません。8.4%勾配が介助者がいれば間違いなくクリアできるという意味で、バリアフリーの基準となっています。
    以上、JPN TAXI(ジャパンタクシー)の乗降アシスト装置(電動ウインチ)が無いスロープの危険度は、運転手の腕力・介護力や天候によってはリスキーな設備・方法と言わざるをえません。
  • 助手席・後部席が回転しない。管理人は助手席が回転する自家用車に乗っており、その便利さを体感して居ます。その機能がないのは寂しい限りです。
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