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バリアフリータクシー

ニッサン セレナX DAA-GC27基本情報

UD(ユニバーサルデザイン)タクシーは、トヨタ「JPN TAXI」と日産「NV200」の時代がありましたが、日産「NV200」は2020年3月に生産終了となり、今はトヨタ「JPN TAXI」とニッサン セレナX DAA-GC27の2種類が走っているようです。 ニッサン セレナX DAA-GC27主要諸元表
項目セレナX
車両形式DAA-GC27
寸法L4685×W1695×H1865mm
室内寸法L3170×W1545×H1400mm
乗車定員7名
1つ目は車いす1名セカンド仕様。大型の車椅子が乗った状態でも、最大7人まで乗車できます。2つ目は車いす2名使用。乗降アシストは2名分標準装備されているため安全に乗降できますし、車いすを2台乗せたとしても、最大で5人乗ることができます。

乗車の仕方

ニッサン セレナX DAA-GC27の乗降の仕方は、FullTime使用者(車いすでの乗車)とPartTime使用者(車椅子を降りて後席または助手席に乗車)によって異なるつぎの4つの方法があります。運転手が勧める順番はつぎのようにマニュアルに記載されています。自力で立てる方であれば、まずは後席を案内し、後席では移乗しにくい場合は座面が低い助手席を勧め、助手席でも移乗が難しい場合は車いすでの乗車を勧める。
  • 車いすに乗ったまま乗車される場合
    1. 乗車可能な車椅子サイズは、幅700mm以下・長さ1120(1090:車椅子2名乗車)mm以下・高さ1320mm(使用者の頭を含む)以下・ステップ高さ40(e-POWERは105)mm以上です。
    2. 車高調整スイッチを押して車高を下げます。同時にウインチベルトのロックが解除されます。床高8cm下り、352cmから275cmになります。
    3. スロープのロック解除レバーを操作します。
    4. スロープを引き出します。スロープは片手で引き出せ、組み立てなどの作業は不要です。スロープの幅は720mm、スロープ突出長1,415(X,xV)mm、角度は11度(19.4%)、スライド式3枚構成です。
    5. ウインチ切替えスイッチで「後席」に切り替えます。後席側のランプが点灯します。車いす2名仕様の場合。
    6. 電動アシスト装置のフックを車椅子に掛けます。ベルトを電動で巻き上げて、車椅子の乗り降りをサポートします。操作用のワイヤレスリモコンは、車いすのハンドルに市販のマジックテープで固定することも可能です。
    7. ワイヤレスリモコンを操作して車いすを乗せます。
    8. 後側フックを掛けて固定装置スイッチの「固定」を押して車いすを固定します。
    9. 車椅子乗車完了。
  • 車いすから乗り移って乗車される場合(助手席)
    1. 運転手が助手席ドアを開ける。
    2. 車椅子使用者は、ブレーキを掛け、アシストグリップを握り、助手席に座る。
    3. 運転手が車椅子を折り畳み収納してくれる。車いすを3列目に乗車させていない時は、スロープを倒して荷物スペースとして使うことができますので、3列目をラゲージとして使い、そこに折りたたんだ車椅子を格納してくれます。
  • 車いすから乗り移って乗車される場合(後席)
    1. 運転手がスライド式後席ドアを開ける。
    2. 車椅子使用者は、ブレーキを掛け、アシストグリップを握り、後席に座る。
    3. 運転手が車椅子を折り畳みラゲージに収納する。運転手が車椅子を折り畳み収納してくれる。車いすを3列目に乗車させていない時は、スロープを倒して荷物スペースとして使うことができますので、3列目をラゲージとして使い、そこに折りたたんだ車椅子を格納してくれます。
  • 電動車椅子に乗ったまま乗車される場合
    1. 乗車可能な電動車椅子サイズは、幅700mm以下・長さ1120(1090:車椅子2名乗車)mm以下・高さ1320mm(使用者の頭を含む)以下・ステップ高さ40(e-POWERは105)mm以上です。重量30kg以上の電動車いすは必ず特殊車いす固定ベルト 電動車いす対応、後側固定用、アンカープレート2個(セカンド・サード用)を使用して乗車してください。
    2. 運転手が後部ドアを開ける。
    3. 運転手がスロープを設置する。
    4. 電動車椅子の操作は使用者が行う。
    5. 運転手が車椅子の固定とシートベルトを装着する。
  • リクライニング機構付車椅子に乗ったまま乗車される場合
    1. リクライニング機構付車椅子サイズは、サードシート使用時は幅700(サードシート未使用時670)mm以下・長さ1250(サードシート未使用時1370)mm以下・高さ1320mm(使用者の頭を含む)以下・ステップ高さ40(e-POWERは105)mm以上です。
    2. 運転手が後部ドアを開ける。
    3. 運転手がスロープを設置する。
    4. 電動車椅子の操作は運転手が行う。
    5. 運転手が車椅子の固定とシートベルトを装着する。

車椅子で乗車の問題点

ニッサン セレナX DAA-GC27はJPN TAXI(ジャパンタクシー)に比べてつぎのような長所があります。
  • JPN TAXI(ジャパンタクシー)の欠点の一つが乗り込み時間の長さです。
    2019年2月までの車両は約5〜9分、2019年3月以降の車両は約4〜8分、2019年3月以降の車両で電動車椅子は約6〜12分かると、言われていますが。ニッサン セレナX DAA-GC27は約3分と、言われています。
  • JPN TAXI(ジャパンタクシー)とニッサン セレナX DAA-GC27は乗り込む方向が違うことによる優劣は2点あります。ニッサン セレナX DAA-GC27は後部乗り込み、JPN TAXI(ジャパンタクシー)横から乗り込み。一つ目は後部乗り込みはほとんどの道路でスロープを設置して車椅子乗車ができますが、横から乗り込みは車両の左側に約3m以上のスペースがないと、スロープを設置して車椅子乗車ができません。二つ目は雨天乗車時の問題です。後部乗り込みは後部扉が屋根がわりになり、乗り込み時間が3分と短く、雨に濡れるリスクが少ないです。横から乗り込みは屋根代わりになる物がなく、10分近く雨に晒されることになります。
  • 3つ目はスロープの傾斜度と誰が車椅子を押し上げるかの違いがあります。何の車両の床高は320mm程度です。
    JPN TAXI(ジャパンタクシー)の傾斜度はスロープNo.1が10度(17.6%)、スロープNo.2が14度(24.9%)です。この勾配は「高齢ドライバーや女性ドライバー」にはかなりハードルが高いと考えます。一方、ニッサン セレナX DAA-GC27の傾斜度は11度(19.4%)で、昇降能力120kgの乗降アシスト装置(電動ウインチ)が搭載されております。その結果、運転手は走行の安全性を監視するだけです。両社の標準床高・スロープ長さが同じなのに角度が異なるのは、ニッサン セレナX DAA-GC27はニーリングで乗降時床高を80cm下げているためです。
    スロープ傾斜を現状と限界について説明します。一番きついスロープの傾斜度は25%で、一部の介護タクシーに見られますが、大概車椅子にロープを引っ掛けて、巻き上げることによって上ります。二番目にきついスロープの傾斜度は12.5%で、身近なのは家庭の玄関に一時的に置くスロープですが、ただ人と車椅子合わせて100kg近い重さの方を押すことができません。8.4%勾配が介助者がいれば間違いなくクリアできるという意味で、バリアフリーの基準となっています。
    以上、JPN TAXI(ジャパンタクシー)の乗降アシスト装置(電動ウインチ)が無いスロープの危険度は、運転手の腕力・介護力や天候によってはリスキーな設備・方法と言わざるをえません。
  • 助手席・後部席が回転しない。管理人は助手席が回転する自家用車に乗っており、その便利さを体感して居ます。その機能がないのは寂しい限りです。
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