暗いレンズ・明るいレンズ
明るいレンズの一般的な定義は単焦点レンズでは開放F値がF2.0未満のレンズ、ズームレンズでは開放F値がF2.8のレンズです。
明るいレンズのメリットはつぎのとおりです。
- 高速シャッターが使えて、暗い場所での手持ち撮影に有利です。
- 絞りを開放し、F値を小さくすることで被写界深度が浅くなり、手前や背景がよくボケるようになります。
- 開放で撮影するより、いくらか絞り込むほうが画質が向上するため、実用範囲の明るさを維持しながら高画質な撮影も可能です。
明るいレンズのデメリットはつぎのとおりです。
- 明るいレンズは大きく重くなります。
- F2.8通しと呼ばれるズームレンズは非常に高価になります。例えば、「EF-S17-55mm F2.8」は約14.3万円(定価)しますが、「EF-S18-55mm F4.0-5.6」は約3.6万円(定価)です。
- 単焦点レンズは比較的手ごろな価格帯で明るいレンズが発売されています。焦点距離20mm〜50mmの単焦点レンズであれば、比較的手ごろな価格で購入することができ、単焦点レンズならF値2.0以下も多く、より明るいレンズのメリットを感じることができるでしょう。
明るい交換レンズを下のメニュバー「交換レンズリスト」から探す。
- キャノン:単焦点レンズは4個、ズームレンズは4個あり。
- 富士フィルム:単焦点レンズは5個、ズームレンズは3個あり。
- ニコン:単焦点レンズは5個、ズームレンズは1個あり。
- オリンパス:単焦点レンズは5個、ズームレンズは4個あり。
- ソニー:単焦点レンズは5個、ズームレンズは0個あり。
- パナソニック:単焦点レンズは5個、ズームレンズは7個あり。
レンズキットレンズの明るさ
ご紹介しているミラーレス一眼カメラ(レンズキット)のレンズ仕様は単焦点レンズ・広角ズームレンズ・標準ズームレンズ・望遠ズームレンズ・高倍率ズームレンズ・マクロレンズとなっています。
付属キット単焦点レンズの明るさ
明るいレンズの単焦点レンズキットはEOS RPしかなく、F値は1.8です。暗いレンズの単焦点レンズキットはZ f・Z fc・OM-1・OM-5・Z 6・Z 6II・Z 7・DC-S1・DC-S1R・X-H2・X-T4がありますが、F値はZ fが2.0、Z fcが2.8、残りは4.0です。単焦点レンズは、ズームレンズに比べF値が小さい(明るい)のも特徴となり、ズームレンズより被写界深度の自由度が高い、また被写体ぶれも起こしにくいというのも特徴の一つです。撮りたい画角と合わない場合はレンズ交換が必要ため、ズームレンズに比べると、扱いが面倒です。
付属キット標準ズームレンズの明るさ
標準ズームレンズ付属のミラーレス一眼カメラのレンズの明るさは、つぎのとおりです。
- 広角Ft2.8-望遠Ft4.0
- 広角Ft3.5-望遠Ft5.6
- 広角Ft3.5-望遠Ft6.3
- 広角Ft4.0-望遠Ft5.6
- 広角Ft4.0-望遠Ft6.3
- 広角Ft4.0-望遠Ft7.1
暗いレンズが多く、暗い場所での撮影に不適切で、感度でも対応できなくなると手ブレ発生率が大幅に上昇します。明るいレンズの標準ズームレンズキットは広角Ft2.8-望遠Ft4.0のみで、具体的には、X-S10・X-T5・DC-G9L・DC-G9PRO II・DC-GH6しかありません。
付属キット高倍率ズームレンズの明るさ
高倍率ズームレンズ付属のミラーレス一眼カメラのレンズの明るさは、つぎのとおりです。
- 広角Ft3.5-望遠Ft5.6
- 広角Ft3.5-望遠Ft6.3
- 広角Ft4.0-望遠Ft5.6
- 広角Ft4.0-望遠Ft6.3
高倍率ズームは焦点距離の幅が広いレンズです。通常レンズは、広角・標準・望遠などで区切られ、それぞれの分野で一般的とされる焦点距離内でズーム領域が指定されます。しかし高倍率ズームの場合は広角や望遠の壁を壊し、1本でどちらにも対応できる万能レンズです。
レンズ交換の手間が省かれることで、カメラの画角によってレンズ選択することを気にすることなく気軽にすばやく撮影できます。
暗いレンズが多く、暗い場所での撮影に不適切で、感度でも対応できなくなると手ブレ発生率が大幅に上昇します。明るいレンズの高倍率ズームレンズキットはありません。