ぶらり車いすバリアフリー旅行

特急あずさに車椅子乗車!信州を楽しむ!

「特急あずさに車椅子乗車!信州を楽しむ!」では、障害者やシニアなどのハンディをお持ちの車いすを利用しているお客さまが、JR特急のあなたの障害度に合うバリアフリー設備を選んで旅行を楽しむ情報を提供しています。今回はJR中央線のあずさ号について管理人の体験を元に解説してゆきます。

障害度を知る

車椅子ユーザーでも障害の程度によって、車椅子から立ち上がることができるか否かによって、乗れる車両がことなります。あたたの車椅子の使い方がpart-time wheelchair user・歩行はできないが、移乗はできる・full-time wheelchair user・ハンドル形電動車いす利用者のどれなのか判断しましょう。

車椅子を知る

つぎに自分が使っている車椅子を知ろう。JR東日本の「車いすをご利用のお客さまへ」ではつぎのように書かれて居ます。障害者手帳をお持ちの方、ご高齢の方、お怪我をされている方等、お身体が不自由であったり、歩行が困難な方は手動車いす・ジョイスティック型電動車いす・ハンドル形電動車いすなどの車いすで鉄道をご利用になれます。

あずさのバリアフリー設備

JR中央線あずさは主に千葉・東京・新宿~松本・南小谷を16往復運行しています。この内1本が千葉駅と松本駅間で運行しています。今回はこの1本の千葉駅と松本駅間を走行している「あずさ3号」「あずさ50号」を例にご紹介します。車椅子乗車をする場合、気をつけなければいけないのは、多目的トイレ・座席(車椅子対応座席など)・車両編成です。

あずさのトイレ

この区間の乗車時間は概ね4時間になります。そうすると、適切な座席の確保と共に、障害者でも使えるトイレの確保が必須になります。多目的トイレは普通車2号車(左側写真)とグリーン車9号車(右側写真)の2両だけに、一般トイレは1号車・4号車・6号車・8号車・11号車です。指定席と壁との空間に車椅子を置くことができ・一般トイレが近い車両は、下り列車の場合、2号車(1号車トイレ)・5号車(4号車トイレ)・7号車(6号車トイレ)・12号車(11号車トイレ)の1列目の席です。上り列車の場合、1号車(1号車トイレ)・4号車(4号車トイレ)・6号車(6号車トイレ)・11号車(11号車トイレ)の12列目の席です。

車椅子で座れる座席

普通車では2号車の12番A席とD席(車椅子対応座席)および10号車の1番A席とD席が、車椅子からの乗り移りに便利なよう肘掛けを跳ね上げられる構造になっていて、車椅子固定用の設備もあります。また2号車の11番ABCD席と8号車の7番ABCD席が介助・同伴者用として確保されています。普通車指定席では2号車の12番A席とD席が車椅子対応座席になり、グリーン車では9号車の8番A席とD席が車椅子対応座席になり、車椅子からの乗り移りに便利なよう通路向きに回転できる構造になっていて、車椅子固定用の設備もあります。2号車の車椅子対応座席の介助・同伴者は2号車の11番ABCD席を予約でき、9号車の車椅子対応座席の介助・同伴者は8号車の7番ABCD席を予約できます。
凡例:指=普通車指定席、G=グリーン車、H=車いす対応座席、B=車いす対応トイレ(ベビーベッド有)、b=車いす非対応トイレ(ベビーベッド有)、 M=多目的室、C=車掌室、k=車内販売準備室、♥=AED(自動体外式除細動器)、E=非常通話装置(インターホン型)

車両編成

あずさは12両編成または9両編成で運行されます。12両編成の列車は1~12号車、9両編成の列車は4~12号車で運転されます。「あずさ3号」は9両編成(4~12号車)で運転されていますので1〜3号車がありません。「あずさ50号」は12両編成(1~12号車)で運転されていますので1〜3号車もあります。車両編成が上り列車と下り列車で異なることがあり、下り列車ではグリーン車を使わないで、障害者に優しい車椅子旅行をすることができます。
 

車椅子置き場

車いす乗車する場所は、一般席・車椅子対応座席・多目的室などがあります。車椅子対応座席・多目的室には車椅子固定エリアがありますので、そこに置けば他の乗客に迷惑をかけることがほとんどありません。しかし、在来線特急列車に見られる、必ず座れなければならず客室内に車椅子の置き場所が無い場合は注意が必要です。車椅子対応座席が無い車両(1,3-8,11,12)で車椅子を客室内の自分の席に置く方法はつぎのとおりです。その場合、常に進行方向に対して一番後ろの指定席を予約し、座席とその後ろの壁の間を車椅子置き場として使うことです。

多目的室

多目的室の利用については、ハンドル形電動車いす利用者と、車いす対応座席では利用できない方、その他特段の事情がある方のみ予約できます。一部のデッキ付きの車両においては、サイズ、直角路走行性能及び180度回転性能を満たすハンドル形電動車いすで利用になれます。多目的室は具合が悪くなった方などが使用できる部屋です。普段は鍵がかかっていているので、車掌さんに病気・体調不良・授乳などの使用目的を言えば快く鍵を開けてくれます。2号車と9号車にこの多目的室があります。多目的室には、窓がひとつ、1人がけ用のイスと横になれる長イスがあります。多目的室内の椅子は変形させてベットにもなります。ここで急病人なども休むことができるわけです。
多目的室を使うときは車掌さんに声をかけて鍵を開けてもらう必要があります。
 

障害の程度で選ぶ座席

「part-time wheelchair user」の場合:壁との空間に車椅子を置くことができる一般指定席と手すり付き一般トイレを使います。ただし、どの席でも良いわけでもありません。具体的には下り列車の場合、2号車(1号車トイレ)・5号車(4号車トイレ)・7号車(6号車トイレ)・12号車(11号車トイレ)の1列目の席です。上り列車の場合、1号車(1号車トイレ)・4号車(4号車トイレ)・6号車(6号車トイレ)・11号車(11号車トイレ)の12列目の席です。
歩行はできないが移乗はできる車椅子ユーザー:「2号車車椅子対応座席」か「9号車車椅子対応座席」を指定し、同じ車両にある車いす対応トイレを使いましょう。
full-time wheelchair user・ハンドル形電動車いす利用者:多目的室を指定し、同じ車両にある車いす対応トイレを使いましょう。

チケットの購入方法

あずさの指定座席券の購入場所は、JRの『みどりの窓口』、JRの駅にある指定席券売機、旅行会社、えきねっとですが、「2号車の車椅子対応座席または多目的室」・「9号車の車椅子対応座席または多目的室」・「10号車の車椅子対応座席」券の購入場所は少し異なり、JRの駅・みどりの窓口へ直接または電話で申し込み、申し込みした駅にて乗車までにきっぷを受け取ります。。
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