ガーデニング&園芸

クレマチスの剪定&誘引

「クレマチスの剪定&誘引」では、花の数を増やすことと、つるを整理する剪定と伸びたつるをきれいに整理するだけでなく、花芽をつける大事な作業である誘引に関する情報を提供しています。
クレマチスの花を楽しむために欠かせない作業が剪定と誘引です。剪定には、冬に行う基本剪定と開花期を調整するために行う花後の剪定があります。

剪定と誘引の目的

剪定の目的は、花の数を増やすことと、つるを整理することです。剪定を行うと芽が増え、つるが多くなり、節の数が増えて、花数が多くなります。つるを整理すると、全体のバランスがよくなり、風通しがよくなり、病害虫の防止にも有効です。2~3年には部分的に強剪定を行い、地中に出ているつるが3~5年で交代するようにすれば、株がいつも若い状態で花を咲かすことができます。 誘引の目的は、伸びたつるをきれいに整理するだけでなく、花芽をつける大事な作業です。多数の花芽をつけるコツは、斜め上に螺旋を描くように同一方向に誘引していくことです。モンタナ系など一部の品種を除き、クレマチスはつるを下垂させると花付きが悪くなります。適切な剪定と誘引は早く株立ちにして多数の花を咲かせるために大切な作業です。

系統別基本剪定

基本剪定は、クレマチスの系統別に強剪定・任意剪定・弱剪定の3つがあります。            
種類 剪定方法 適用系統
強剪定 地際から剪定 新枝咲き・遅咲き系:インテグリフォリア系、ジャックマニー系、テクセンシス系、ビチセラ系、テッセンなど
任意剪定 弱剪定、あるいはそれよりやや深い剪定 新旧両枝咲き系:大輪系の一部(ラヌギノーサ系、フロリダ系)、ジャックマニー系の一部
弱剪定 花の1節か2節の軽い剪定 旧枝咲き・早咲き系:アルピナ系、マクロペタラ系、モンタナ系、大輪系の一部(パテンス系)
強剪定その1

強剪定その1

強剪定その2

強剪定その2

強剪定その3

強剪定その3

弱剪定その1

弱剪定その1

弱剪定その2

弱剪定その2

弱剪定その3

弱剪定その3

  
 

クレマチスの枝作り剪定

伸長中の枝を剪定することにより、枝数が1本⇒2本⇒4本に増えていきます。新旧両枝咲き系や旧枝咲き・早咲き系は春に前年に伸びた旧枝の先に花をつけますので、充実した枝の数で花数が決まってしまいます。また、新枝咲き・遅咲き系も剪定しておくと、地中の芽の生育が促進され、春には太い丈夫な芽が出てきます。翌年の花数を増やすためにも枝作りの剪定を行います。枝作りの剪定は7月中旬までに終わらせます。
枝作り剪定の手順は次にとおりです。
○1本の枝が6~7節に伸長したときに、2~3節を残して節の中間部で剪定します。
○2本の枝が伸びて、6~7節に伸長したときに、2~3節を残して節の中間部で剪定します。
○剪定後に新芽が伸びて、1か月くらいで新芽が4本になります。ここで行灯仕立てを開始します。枝は直接ビニタイで固定せずにサポートする。
○本格的誘引をはじめます。4本の枝が伸びた後は剪定しない。伸長中のクレマチスの新芽の先端部は緑色で丸みを帯びていますが、先端部が白くフカフカしている新芽は成長が止まっているので、1節下で切り戻し剪定を行います。   
 

クレマチスの誘引

クレマチスの誘引で大切なことは、誘引の基本作業と誘引する構造物に合ったクレマチスの品種選びです。

誘引の基本作業

クレマチスの苗の鉢の置き場所は日当たり・棚置き・防風を考えて選びましょう。 一日に3~4時間以上の日当たりがある場所に鉢を置きます。地面に直接鉢を置くと、移植のときに鉢底から出た根の切断の弊害や病害虫の弊害もありますので、棚やフラワースタンドの上に置きましょう。

誘引する構造物に合ったクレマチスの品種選び

クレマチスのつるの長さは1~5mくらいと様々ですので、誘引する構造物の大きさに合わせて品種選びを行う必要があります。          
構造 つる長さ 適用系統
アーチ 3m以上のつる モンタナ系、アーマンディー系、テキセンシス系、ヴィチセラ系ど
バーゴラ 下向き開花の3m以上のつる モンタナ系、アーマンディー系、テキセンシス系、ヴィチセラ系
フェンス 1.5~3.0mのつる 遅咲き大輪系、早咲き大輪系、フロリダ系
オベリスク 1.5~3.0mのつる 遅咲き大輪系、早咲き大輪系、フロリダ系
コンテナ 1.5m以下のつる フォステリー系、アトラゲネ系、インテグリフォリア系

 
  
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