ぶらり車いすバリアフリー旅行

計画・手配を自分でする個人車椅子旅行

情報収集

車椅子ユーザーが旅行する場合に必要な情報は、交通機関環境、徒歩(車椅子走行)環境、宿泊施設環境、観光地環境、経費削減環境などです。ところが車椅子ユーザーが旅行する場合に、これらに関する情報不足を嘆き、手軽だけど主催者が決めたコースを足早にめぐる旅行会社のツアー商品を選ぶ車椅子ユーザーが多い。しかし、管理人はここで嘆かずに、自分自身で情報収集を開始し、自分が行きたい場所をじっくり見ることができ、費用を節約した旅程を自分で作成します。
情報を取得した後の行動には二通りあります。それは選べない情報と選べる情報があります。具体的には、選べない情報は徒歩(車椅子走行)環境・観光地環境、選べる情報は交通機関環境・宿泊施設環境・経費削減環境です。
出雲大社参拝を例えます。出雲大社へのアクセスと境内の参拝ルート(バリアフリートイレなどを含む)は、ネットサーフィンで階段などのバリアについてほぼ分かり、以前は管理人もこれで満足していました。しかし、これでは足りない重要なことがあります。それは二次元の地図では表せられない「高低差(傾斜)」です。例えば、今の管理人は短距離であれば5%程度のスロープは自走でき、老老カップルでも7%程度のスロープは登坂できます。しかし、同じ傾斜度でも、総延長が100m〜300mとなると不可能で、回り道や交通機関の使用をせざるをえません。
交通機関環境・宿泊施設環境の情報は障害の程度によって選ぶことができ、当然ながら、障害が軽いほど選択肢が広がります。管理人は車椅子ユーザーを、Part-time車椅子ユーザーとFull-time車椅子ユーザーに分類していますが、この範囲内でもさらに軽度〜重度に分類できます。最も軽度のPart-time車椅子ユーザーであれば、世間で評価されているバリアフリーの宿で入浴できると思いますが、最も重いFull-time車椅子ユーザーの場合、管理人が知る限り、入浴が楽しめるバリアフリーの宿は20軒にも満たないと考えています。

旅程表作成手順

管理人の旅程作りの方法を紹介します。インターネットが使えるパソコンがあれば十分です。旅程作りの強い味方がインターネットです。記録するソフトウエアは、クラウドで使える表計算ソフトを使えば、EXCELなどのソフトウェアは必要ありません。さらに、タブレットを持ち歩けば、旅先でも旅程表を見たり、修正することができます。
まず、目的地を決めます。管理人の車いす旅行の目的地の決め方は「おいしいものを食べること」、「温泉に入ること」、「自然景観を見ること」、「社寺仏閣を見ること」、「アクティビティをすること」であることは健常者と変わりありませんが、重要なことはそれらを車いすに乗ったままできるかどうかです。
平成25年2月28日に発表された「NTTコムオンライン・マーケティング・ソリューション株式会社の調査によると、旅行目的は「温泉」が35.1%、「グルメ(B級グルメ以外)が20.1%、「地元の特産品を購入する」が20.1%、「寺院・神宮に行くが19.5%、「なにもせずのんびりが18.3%と、アクティブな目的よりも、ゆっくりとくつろぐような目的が上位を占めた。管理人も同感です。
  1. まず、季節を決めます。
    で管理人の孫は、夏休みには海を楽しみに沖縄かハワイに、冬休みにはスキーを楽しむために北海道へと決めています。管理人は植物への水やりの頻度が少なくなる秋から春しか家を開けることができません。従って、12月から4月中旬までに限られてしまいます。しかし、車椅子では豪雪地帯に行くことはできませんので、冬は除外しています。
  2. 行き先が決まったら、ネットサーフィン
    で、交通機関環境、徒歩(車椅子走行)環境、宿泊施設環境、観光地環境に関する情報を収集します。交通機関運営会社、宿泊施設、観光協会などや体験者のホームページから情報収集します。


  3. 徒歩環境の確認は重要です。
    なぜなら、地図だけでは、車椅子ユーザーにとって重要な傾斜度が読み取れないからです。Google Mapのルート検索機能・ストリートビュー機能を使って総延長・傾斜度・路面状況などを調べます。この調査は徒歩(車椅子走行する)ケースで重要です。例え短い距離でも、車椅子で走行できない場合、交通手段をバスやタクシーに変更します。左の写真は松江城三の門跡付近です。右側へ行くと稲荷橋へ出られますが、総延長300m・傾斜度5〜7%・路面状況:一部砂利敷で老老カップルには車椅子で上がることができません。そこで、稲荷橋〜三の門跡はタクシーで上がることに変更しました。
  4. 以上の情報収集が終わると、
    時間を加味して行動範囲(往路:飛行機・鉄道・バス、宿泊施設、観光地内の移動手段:電車・バス・路面電車・フェリー・ロープウェイ・送迎・タクシー、復路:飛行機・鉄道・バス)をシュミレーションします。


  5. これらの条件を「スプレッドシート」に入力し、
    時間を調整して完成です。計画を確実にするために、最後の確認を行います。不確実と思われる事項を運用している、観光協会・交通機関の会社・宿泊施設へ、メールや電話をします。


管理人は日常的に本当に自分の障害の程度に合わせて快適宿泊ができる、バリアフリーの宿を「ハンディのちから」で公開しています。

ハンディのちから厳選バリアフリーの宿


手配

管理人は個人車椅子旅行を始めた頃は、往路・復路の交通機関のチケットとバリアフリーの宿の手配を大手旅行会社にお願いしておりました。所が次の理由で全て自分で手配するようになっています。
  • Webサイト上で車椅子乗車などのチケットの予約がしやすくなった
  • 大手旅行会社のバリアフリーの宿情報より、管理人の情報の方が充実しており、希望の宿が大手旅行会では予約できなくなった
  • 大手旅行会社の手数料が予算の5%くらいを占めるようになった。これで、計画・手配の全てを自分でする、完全個人旅行になった

JRおでかけネット・おからだの不自由なお客様へ


えきねっと


ALプライオリティ・ゲストサポート


ANAおからだの不自由なお客様へのご案内


ハンディのちから:ハンディ生活にちから(力)になる応援情報サイト内の画像・素材を
無断で複製・転載・転用することはご遠慮ください。
Copyright(C)2005.ハンディのちからAll Right Reserved.